ホラー【殺人鬼】
「殺人鬼って、知ってる? 人を殺す鬼だよ。いきなり、人に取り付いて、人を殺すんだ。で、誰かをごろくすって言うと、とりつかれるよ。こんな風に。誰かをごろくす、誰かをごろくす、誰かをごろくす、誰かをごろくすって。そしたら、人を殺していくんだ。 ブスッ、ズシャ・・・。・・・って話、知ってるか」 「ああ、知ってるよ」 俺は鶴見敏也(つるみとしや)。ホラー好きで、この話も、知ってる。 「これ、ホントに多いらしいよ」 「へえ」 「なんだ?ノリが悪いな」 「べつに」 俺と話してるのは、シンユーの前田郷弘(まえださとひろ)。俺と違って、目立ちたがりだ。 「そーだ、殺人鬼じゃなくて殺心鬼もいるんだ」 「へえ」 その話、知ってる。殺心鬼と殺人鬼は双子なんだってことも。 「ホントにノリが悪いな。俺たち親友だろ?」 「・・・」 「ハア・・・。俺の話聞いてるのか?」 お前みたいなホラー好きじゃない奴は俺の親友には成れないんだよ。しいて言うならシンユーなんだよ、ニセなんだよ。 帰り道。 「あなた、友達と仲良くできないんですって?」 女に話しかけられた。 「それじゃあ一緒に友達をやっつけましょうか?」 女は話していく。 「友達は、郷弘くんっていうんですよね?」 ! 「え、ホントにやっつけてくれんですか?」 俺は驚いた。 「ええ、もちろん」女は頷いた。 「では、ここに立って下さい、そして誰かをごろくすと4回言ってください」 「はい」俺は頷いた。 「誰かをごろくす、誰かをごろくす、誰かをごろくす、誰かをごろくす・・・」 すると、急に心が真っ黒になった。目を閉じると『郷弘を殺す』という言葉が渦巻いていたのがよく見えた。 身体を見ると、真っ黒に染まっていたそして、どんどん醜い姿になっていった。 「うわああ!」絶叫した。 俺は殺人鬼に取り憑かれたようだ。 「やめてくれ!」叫んだ。 しかしそれは俺の耳には聞こえなかった。 傍にあったナイフを持つと、郷弘の家へ向かった。郷弘の家に着くと、侵入して、郷弘の部屋に向かった。 郷弘に、ナイフを突き刺した。郷弘は、仰向けに倒れた。 そして、リビングへ行き、郷弘一家を皆殺した。「きゃあ!」「うわあ!」 皆倒れた。 俺は郷弘の家の隣にある家へ向かった。 【終】