春の桜を追いかけたい
あの日から三年がたったよ。 もう足と片目、片耳、味、匂いが分からなくなった。 目と耳の片方残されてるのは幸いかな… この理由については今から話すよ。 そうだね。 その当時の私は15歳のときだったかな…? ちょうど高校に入ったばかりだった。 気分が悪いな-と思っていたら気を失ったの。 そしたら大病院でね。 医師に「春日桜さんで間違いないですか?」 って言われて。そう言って私は微笑む。 そしたら「春日さんは全五感覚症候群です」って言われちゃったの。その病気の事何も知らなくて。医師に聞くと症状は五感や手足が使えなくなり、ほとんどの人が発症しなくて、治し方もなくて、改善方法もない。おまけに余命3年付き。その時は頭が真っ白で聞き取れなかった。家族は後ろで泣いてた。でも1ヶ月で退院できたんだ。元々2ヶ月だったからね。高校には普通に行って。体育祭は楽しかったなぁ。唯一の救いは運動しても症状に関係ないことかなぁ…。ここまでくると動けないから意味ないけどね。恋もしたかったなぁ。好きな人…いたんだ。告白したかった。私はもうだめになるからできなかったけど。でも病気はゆっくり進んでいって。高校の途中で片目がだめになった。もうすぐ両目、だめになるんだけどね。そう言って私はフフッと笑う。死はずっと近づいていたんだよ。でも気づかなくて、学校いけなくなった。それで今の病院にいるわけ。うん。またね。 はぁ ぁ 目がだめになった。 暗いな。 … もうすぐ春だね。 もっと生きたかったなぁ。 春の桜を追いかけて みんなと笑いたかった。 じゃあね 私 その瞬間はふわふわと感じた。 そこで私の春日桜は終わった。 ………………