宇宙人の君は
「私、宇宙人なんだ」 あなたは いつもの眩しい笑顔で言った 「ごめんね、今までずっと黙ってて 私ね正直な奴だから秘密にできなかった」 いつもと変わりない鼻を擦る仕草 そんな嘘は通用するはずはないだろう 咄嗟に出そうになった言葉を喉にとどめた 君のだんだんと潤っていく目に耐えきれなかったから、声が出なくなってしまった 「ねえ── 私、宇宙の惑星に帰るんだ だからさ、さいごッそばにさ、…」 震えた声で君は言う 僕はなんとなく、なんとなくだけどダメな気がした 「やめてよ……」 ほとんどかすれていて聞こえなかったと思う。でも君になら聞こえるよね 「っじゃあね、ごめんね、帰るねそれでさ……」 必死に話す君 もう僕には何も出来ない 前に出た僕の手だけが残る 朝には君の机は 眩しい太陽が反射しているだけだった ごめんね、君は正直者だった 君は宇宙のどこかえと行ってしまった 僕は何ができたのか、もう戻れないんだね