短編小説みんなの答え:2

とある王国の花屋

昔、ある王国があった その国王は自分勝手でよく国民の反感を買っていた 王子は常に国の事を考えていて心の澄んだ人だったが、国民から理解される事は無かった 王子の名はストレリチア 彼には行きつけの花屋がある 小さい頃に病死した母親への花を買いに行っていた花屋 今でも墓に添える花をたびたび買いに出向く事がある その花屋にはユリという女性がいる とても花や薬草に詳しく、国民に親しまれている女性 年は王子と近いが精神は熟し切っていて とても若者には見えない立ち振舞をする 二人は身分の違うあまり会わない幼なじみといった奇妙な関係 他所から見れば一方通行な会話も二人にとっては楽しい物だった ある日、国王が国民の怒りを爆発させ 処刑されることになる ―コンコンコン 「…ストレリチア?こんな夜中に…入って」 「すまん、夜中じゃないといけなかったんだ」 「その格好…亡命するのかな?」 「ああ、お父様が捕えられ、国民から良く思われていない俺はここに居られない」 ストレリチアは少し寂しそうにした それを見たユリはある花を渡した 「なんだこの花?は」 「沈丁花(ジンチョウゲ)と言う花よ、花言葉は…」 『不滅』 「亡命先でも元気にね」 寂しそうに微笑むユリの手を握り、ストレリチアは少年の様に笑う 「ああ、元気に頑張るよ、ユリ今までありがとうな」 「一応、貴方のお母様が好きだったスノーフレークは常に並べる様にしとくね」 「よろしく頼んだ」 ―バタンッ 彼が居なくなった店の中は、海底の様に静かになった ただずっと、ユリの泣く声が響いた

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