不器用
ぼくの好きな子は不器用。 のりを塗る時、紙も手もベタベタにしているし、ハサミの使い方もぼくより下手だ。 ぼくは折り紙を折ることが大好きだ。 休み時間だって、家でも折ってる。 今は6年生を送る会の準備の時間。 ぼくたち2年生は折り紙で沢山の花とメダルを作る役割。 当然ぼくは嬉しかった。 だって、ぼくの好きな子、はるかちゃんに折り紙の折り方を付きっきりで教えることができる。 「たくまくん、ここからどうすればいいの?」 「あ、違うよはるかちゃん。ここは表じゃなくて裏に折るんだよ。」 「えへへ、たくまくん、ありがとう。たくまくんのおかげで、やっと1個完成したよ。」 そう言ってはるかちゃんは笑った。 沢山折った後のあるくしゃくしゃしたメダルとはるかちゃんの笑顔は、ぼくのメダルよりかがやいていた。