本の題名 | 小さな恋のうた |
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著者名 | 平田研也 |
出版社 | 講談社 |
あらすじ | アメリカと日本という二つの国でできている沖縄の四人の高校生バンドの物語。自分たちでうたを作り、人気を集めていたバンドが夢だった「プロデビュー」の誘いを受けた帰り道、交通事故にあい、一人の仲間と永遠の別れをしてしまう。大切な仲間を失ったバンドの未来は暗く、さらに仲間割れ。もう前には進めないー。そんな時、目の前に現れたのは死んだ友達が遺した曲と米軍基地に住む一人の少女。これらがどう関係しているのか、バンドはどうなるのかー。戦争という歴史を抱えながらも、今をまっすぐ生き抜く高校生たちの青春ストーリー。 |
感想 | 一つ目は、人の大切さがよく分かることだ。この本に「いちゃりばちょーでー」という言葉が出てくる。出会ったらみんな兄弟という意味。立ちよりの島としても知られる沖縄での別れ、そしてこの言葉の関係性に思わず心が温かくなるだろう。また、文章が人物が話したようにされていたり、沖縄弁のうちなーぐちが使われていたりして、高校生の世界に入ってしまう。二つ目は、身近な音楽の偉大さが分かることだ。この本はMONGOL800さんの小さな恋のうたを元にしてつくられた。「優しいうたは世界を変える」歌詞にもあるこの言葉。音楽は国境を越えた先でも愛されるということを教えてくれた。出てくるバンドが作った曲も、多くの人の心を動かすことになり、時には小さな恋を作ることも。そんな彼らの生活に、笑ったり、泣いたり、きゅんきゅんしたりすること間違いないだろう。仲間という存在が、そして心を動かす音楽が大きく見えた本だった。 |
おススメ度 | ★★★★★ |
紹介者 | 剣郷マイキー(中学2年生) |