12月のはじめからおわりにかけて、新年をむかえるためのじゅんびをはじめます。
大晦日には「除夜の鐘(じょやのかね)」「年こしそば」「二年まいり」などの伝統(でんとう)行事をおこなってすごします。
また、新年に年神様をむかえることから、大晦日はねむらないで新年をむかえる習慣(しゅうかん)があります。
大晦日の「晦日」とは、毎月の最後の日のことで、一年でさいごの晦日を大晦日と言います。
行事 |
ないよう |
すすはらい |
年末の大そうじのことです。新年の年神様をおむかえするために、1年のよごれをおとし、きれいにします。 |
除夜の鐘 |
108つの煩悩(ぼんのう)の数だけ、寺の梵鐘(ぼんしょう)をならすことです。新年をむかえるため、大晦日に107つ、深夜0時をこえて新年になってからのこりの1つをならします。人がもっている108つの欲(よく)やいかりなどをはらい、新年を煩悩にまどわせれないよう新たな気持ちでむかえるという意味があります。 |
正月かざり |
門松 |
年神様をおむかえするための目じるしとして、松や竹でつくったかざりを、家の門の両わきにひとつずつおきます。12月28日より前にかざりはじめて、松の内の間かざります。 |
しめかざり |
年神様がやどるものとしてげんかんにかざります。門松と同じく、12月28日より前から松の内の間かざります。 |
かがみもち・
かがみびらき |
年神様におそなえするものです。むかしのかがみの形ににていることことから、かがみもちと言われるようになりました。1月11日にはかがみびらきをして年神様におかえりしてもらいます。そして、年神様がやどっていたかがみもちを、雑煮などにしてありがたくいただきます。「切る」「わる」はえんぎが悪いので「開く」と言います。12月28日にかざるのがよいと言われています。 |
年こしそば |
長くけんこうで幸せにくらせるようにと、えんぎがよいものとして食べます。一部の地域では1月1日に食べるところもあります。 |
二年まいり |
大晦日の深夜に神社におまいりに行き、新年をまたぐことから、2年にわたっておまいりをするという意味です。 |
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新年にはおせち料理をたべたり、お正月ならではのあそびをしてすごします。
年賀状やお年玉、書ぞめなども伝統行事のひとつです。
また、ふくわらい、すごろく、かるた、たこあげ、はねつきなど、お正月ならではのあそびもあるよ。
行事 |
ないよう |
年賀状(ねんがじょう) |
新年のあいさつをハガキに書いて送るものを年賀状と言います。前年の12月25日ころまでにじゅんびして、元日にとどくようにするのがいっぱんてきです。松の内にとどくようにして、松の内をすぎる場合には「寒中見舞い」を送ります。 |
お年玉 |
正月には、年長者からこどもに、すくない意味の「これっぽち」の「ぽち」の意味の「ぽちぶくろ」にお金をいれたお年玉をわたします。お年玉は、もともとは年神様におそなえしたかがみもちを分けあたえていたことがはじまりと言われています。玉は魂(たましい)をあらわし、年神様の玉であることからお年玉と言われます。 |
おせち料理 |
子孫繁栄(しそんはんえい)をねがった数の子や、めでたい色の紅白(こうはく)のかまぼこやなますなど、えんぎのよいたべものを重箱につめたとくべつな料理をおせち料理と言います。もともとは季節(きせつ)の節目(ふしめ)をいわうめでたい食べ物として大晦日に食べられていましたが、今ではお正月に食べることがいっぱんてきです。 |
雑煮 |
魚、やさい、肉、もちをいれた、汁物(しるもの)料理のことです。もともとは夕方までそなえたもちを大晦日に食べていたと言われていますが、今では1月1日の元日や、1月11日のかがみびらきで食べます。 |
初夢(はつゆめ) |
1年のはじめに見る夢のことを初夢といいます。えんぎのよい夢をみるとその一年はよい年になると言われています。「一富士(ふじ)(富士山)、二鷹(たか)、三茄子(なすび)」が、えんぎのよい夢と言われています。 |
書ぞめ |
新年になりはじめて筆で字や絵をかくことです。1月11日のどんど焼き(やき)でもやし、高くもえ上がるほど字がうまくなると言われています。 |
左義長(さぎちょう) |
1月14日または15日に、門松やしめなわなどの正月かざり、書ぞめで書いたものをもやす火祭りです。どんど焼きとも言われ、地方によっていろいろなよびかたがあります。 |
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年賀状に十二支をかいたりするけど、十二支の順番はどうしてきまったのかな?
いろいろな話があるけど、そのひとつをしょうかいするよ。
むかしむかし、動物たちが神様のところに、新年のあいさつに行くことになりました。
神様は、あいさつにきた順番に、一年間守り神にすると言いました。
ウシは歩くのがおそいため、夜のうちの歩きはじめることにしましたが、その様子を見ていたネズミが、ウシのせなかにとびのりました。
せなかにネズミがのっているとも知らずに夜どおし歩いたウシが、いよいよ神様の目の前までくると、ネズミがぴょんとウシの目の前にとび出して、一番になりました。
その後も次々に動物たちがやってきて、ネズミ、ウシ、トラ、ウサギ、リュウ、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、トリ、イヌ、イノシシの順番にあいさつしました。
神様はやくそくどおり、それぞれの動物たちを一年の守り神にして、これが十二支の順番になったと言われているよ。
十二支は日本だけじゃなくて、アジアを中心とした他の国にもあるんだよ。
日本とおなじ動物の国もあるけど、中にはウサギのかわりにネコ、トラのかわりにヒョウの国もあるんだって。
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