空と海
今日は夏休み初日だ。私の名前は空。 今今は一人で河原に遊びにきている。 いつもはおさななじみのはるちゃんと香夜と遊んでいるけれど、今日は二人ともおけいこだ。 河原って本当綺麗な石いっぱいあるな~なんて考えながら、ふと周りを見渡すと、辺りは霧に覆われていた。 それも普通に現れるような霧ではなく、すごく白くすごく神秘的な不思議な霧だった。 「え…!?なんで霧?」 『そ…ら…』 名前を誰かに急に呼ばれた。 辺りを見回しても誰もいない。 「誰なの!」 『わ…たし、覚えてない?』 やっと声の主が現れた。 それは空と同い年くらいの女の子だった。 とても綺麗な子で、綺麗すぎて少し恐ろしいくらいだった。 確かに、なんだか誰かの面影があるような… 「っと……」 『ふふっ、まあいいわ。元気だった…?』 こんなの知らない人に聞かれたら不審に思う…はずだった。 なぜかその言葉は心に、体に染みて…。 私は溢れるように話始めた。 「大好きなおばあちゃんが亡くなったばかりで元気じゃないわ」 『どんな人だったの?』 「えっとね!めちゃくちゃ美人で…それで、優しくて、すっごくいい人よ!瑠璃っていう名前」 『そう…おばあちゃんにもう一度会えるなら何がしたい?』 「うーん、お祭り行きたいな!私、去年おばあちゃんとお祭りに行ったんだけど、その時の花火がすっごく綺麗だったの!」 わたしはおばあちゃんが大好きだった。 思い出なら星の数ほど溢れてくる。 でも、なんでこの子に話しているんだろう…。 だってこの子はなんだか…。 『素敵な方なのね』 「そうだよ!大好きなのっ!!」 『…案外元気そうでよかったわ。心配していたのよ』 「えっなんであなたが?」 『いえ、なんでもないわ。…そろそろ暗くなるわよ。帰ったほうがいいわ。また明日この時間のこの場所で話しましょう』 「え…?うん」 霧は自然と薄れ、女の子は消えた。 「あの子は幻…?」 ★★★ (次の日) もうすぐあの子に会う時間だ。 「ママ、河原行ってくる」 「えー?時間遅いじゃない。早く帰ってきてよ?」 「うん」 河原に着くと、もうあの子がいた。 「あっ」 名前を呼ぼうとした。 そういえば、名前教えてもらってなかったっけ? 『空!来てくれたんだ』 女の子がはにかむように笑った。 「もちろんよ!約束だもの!…あなたはなんていう名前なの?」 そう聞くと、女の子は迷う表情を浮かべた。 『…私の名前は無いわ』 「なんで?」 『死んでるから。わたしは幽霊だから名前はもう無い』 「…?」 『だから、あなたに名前をつけて欲しい…いい?』 「…海。わたしは空でしょ?空と海は繋がってるから」 『…すっごく嬉しい!!空!ありがとう!』 「こちらこそ!海!」 こうして、わたしと海の日々が始まった。 本当にいろんな話を聞いた。 『あの世では自分の好きな年齢の姿になれるのよ』 『この世に戻ってきた時はすごく懐かしかった』 『この世ではここの学校に通ってたの!』… ★★★ 今日でついに夏休み最終日。 海が、『お祭りおばあちゃんと行きたかったなら、変わりと言っちゃなんだけど二人で行かない?』と言われたのでお祭りに来ている。 急に海が口を開いた。 『空、私…話さなきゃいけないことがあるの』 「何?」 『私は今日の夜中にあの世に帰るの。それが、あの世の約束だから』 「で、でもそんな…」 『空なら、信じてくれるでしょう?』 「信じてるよ!でも…っ」 涙が止まらなかった。 でも、私より悲しんでいるのは海の方だ。 『でも、もう会えない訳じゃない。生まれ変わったら絶対に会えるわ。記憶は消えちゃうけどね』 「え…海の…記憶…が?」 『うん。でも大丈夫…空と海は繋がってるでしょう?』 「…っ」 その時、花火が大きく打ち上がった。 ★★★ 『空…もうすぐだわ』 名前を呼ばれた。 『私、もう帰らなくちゃならない…あの世に』 気づきたくなかった。もうすぐ0時。海があの世に帰ってしまう。 「海…そんな、やだよ…」 だんだん、海の体が薄れていく。 『最後に言うわ。この世の私の元の名前は…瑠璃』 ★★★ それからしばらく経ち、空には妹ができた。 空は迷わずその子を【海】と名付けたのだった。
みんなの答え
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これ好き!
すごいですね! 色でいうと青、それも深めの青っぽい作品でした! これ、国語の教科書に載せられそうな良い作品ですね 書籍化したら絶対買います! ファンになりました!また書いてほしいです!応援してますよ♪
気になったから見にきた…ら!
えぇぇぇ!凄いよ。才能あるんじゃない? 「綺麗すぎて少し恐ろしい」このような表現がとても素晴らしいと思う!
すごい!
すごくいい話でした!私のより内容が深くて、しかも感動しました!
え!天才じゃん!
マヨです! 天才???私もそんなふうになりたいなー! 同じとしなのに情けない。 えみちゃん尊敬します!!!
えっ、もしやプロの方では……w
最後に妹の名前を海にしたのが感っ動でした!! また書いてください!そして願わくは文庫化を……((
感動!
すごい!読んでるうちに、その女の子がおばあちゃんかな~って思ってた!で、最後に、あの世に帰っちゃう直前におばあちゃんだったことを空に告白する…。 とにかく刺さった! 感動の話をありがとう!
さんこうになる!
めちゃいい!
すごい!
作家も向いてるんじゃない? もう感動!!