黄昏時の君に贈る。
僕が君に会えたのは何でもないあの日の黄昏時だった。 その日は学校が終わってすぐ遊びに行って,帰る時,坂を登った時だった。 君はしゃがんで泣いていた。可愛らしい小さな花の柄のワンピースを着て、麦わら帽子をかぶっていた。 「君はどこの子?何歳?お名前は?」「・・・」 年は9~10くらいだろうか。あまりにも大きいキラキラした目がこちらを見つめる。12才の思春期にはには少し恥ずかしい。 彼女はその場を駆け足で奥に走っていく。半ば逃げるように。この辺りでは知らない子はいないはずなのに。彼女のことは初めて見た。 でもどこか懐かしい。胸の奥がくすぐったい。大上秋太はそのことを考え家に帰った。 次の日,また同じ時間にあの場所へ行くとやっぱり彼女がいた。次の日も,その次の日も,同じやり取りを繰り返した。 秋太の家は祖父,祖母との三人暮らしで,今日思い切って祖父にこのことを話した。 「その子は、お隣の神上さんのとこの孫の子じゃろう。」「孫?でも,会ったことないんだよ」 「その子は不登校なんじゃが、最近よく坂の上で花を見つめて泣いてるらしい。不思議じゃのう。」 何かにとりつかれたように秋太は勢い良く家から出てお隣の神上さんの家のインターホンを押した。中から見覚えのある神上おじさんが出てくる。 「あの,お孫さんっておられます?」「あぁ,華香のことか。どこで知ったんだい?学校に行ってないのに。」 心配そうな顔でこちらをのぞいてくる。事情を話し,そういうことならと言って,彼女を連れてきた。 「一緒に学校に行こうよ。」「・・・やだ。」「どうして下ばかり見てるの?なんでいつも返事をしないの?」「・・・うぅ・・」 彼女は泣き崩れてしがみついた。そして, 「あの花は、小学生に踏まれてぐちゃぐちゃになって,かわいそうだったから,あの時間にいつも涙の水をあげてたの。」 3~4年生とは思えない答えだったが,顔に暖かい水が流れた。
いろんな相談先があります
子供のSOSの相談窓口
チャイルドライン[特定非営利活動法人
チャイルドライン支援センター]
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
めっちゃいい!
やほ^ ^ ゆずだよ! 本題 めっちゃいい! 素晴らしい~笑 またね
めっちゃいい
え?神??私よりも語彙力あるやん