あの日々を忘れたい
茜色の夕日が輝く屋上。目の前には大好きな人。 私は一生分の勇気を出して言った。 「祐也(ゆうや)が好き。付き合ってください」 ダメもとでの告白だった。 「いいよ。付き合おう」 だから祐也が頷いてくれたの、初めは信じられなかった。 祐也の笑顔はいつもより少し甘くて、優しくて、本当に彼女になれたんだって実感できた。 「美雨(みう)、帰るよ」 さりげなく手を繋ぐ祐也。 祐也の頬は赤く染まっていて、その全てが愛しかった。 初めてのキスは公園だった。 外でするドキドキが楽しかった。 いつもと違う祐也を私だけが知っていることが嬉しかった。 祐也との日々は幸せだった。 だけど途中から気づいてた。 祐也が一番好きな好きな人は私じゃないって。 私は誰かの代わりなんだって。 それでもいいと思っていたのに、だんだん祐也の隣にいるのが辛くなった。 そして、それに気づいた祐也は私に別れを告げた。 「ごめん。別れよう」 「うん」 そう言った時、私は笑えていたかな? 祐也に最後に笑顔を見せれていたかな? あの日から何をしていても、自然と涙が出てくる。 好きじゃないのに、どうして私と付き合ったの? 期待だけさせるなんてひどい。 心の中で祐也を罵ってみるけど、一番嫌いなのは祐也を諦めきれない醜い自分。好きな人を恨んでしまう幼い自分。 嫌いになりたい。恋心を消したい。 そう願っても思い出すのは祐也との幸せな日々。 「あー、もう!」 やっぱり忘れられない。 スマホを握った。 ラインを開くと一番上にあるのは祐也とのトーク履歴。 “トークルームを削除しますか” 震える手で私は“削除”を押した。 読んでくれてありがとうございます。 初めて書いたので、下手だと思いますが、感想を聞かせてください。