愛しい
オレンジ色に染まった廊下を華やかな香りが満たす。幸せな香り。柔らかくて、暖かくて。 あの人の香り。 「あ、ゆうかじゃん。何してるの?」 想い人にいきなり話しかけられ、背中がピンと伸びる。心臓が逃げ出したいとばかりに大きく跳ねる。 じわじわと顔が赤くなるのが憎くて、思わず相手から、目を逸らす。 私の不審な動きに首をかしげて、どうしたの?、なんて話しかける貴方。 今までにないほどの近距離に息が詰まる。彼女と同じ時空に生きていると想い知らされ、頭がぐるんぐるんになる。 ...私は彼女のことが好きだ。恋愛的に。女が女を好きなんておかしいけれど、それでも好き。学校の先生とありふれた生徒っていう関係だけど、それでも。 「別に、ひま、だなって。です。」 よく分からない片言しか紡げないけどこれが私の精一杯だ。 身体中の血が燃えるように熱い。恋の病なんてどっかに書いてあったなぁ。あのときは臭いなぁとか思ったけど、今はなんか少し分かってしまう気がする...。 「私はプリントの丸つけしなきゃだ~」 なんて満面の笑みで言う。あぁ、ずるいなぁ。彼女と顔を合わせる度にそう思う。こんなの惚れるしかないじゃないか。 じゃ、と言って彼女が歩いていく。髪が風に舞うのが綺麗でずっと眺めていたかった。 ずっとそのまま棒立ちでやっと心臓の高鳴りが収まった頃。 私は、泣いていた。次から次へと気持ちが溢れてきて、仕方ない。 叶わぬ恋に私の心は彼女と会うたびにズタズタに切り裂かれていった。 じゃぁ、嫌いになればいいのに、そうできないなんて...。 いっそ彼女の口から切ってほしい。でも、それすらも許されないしな。 ああ、もうどうでもよくなってきた。 虚しくて寂しくて侘しくて。 ブルーな気持ちとはこういうものなのだろうか。いや、もしかしたらダークに近いかもだな。 彼女が入っていった職員室を遠い目で見る。 あーあ、バカみたい。 こんな恋はもう終わらせたいや。出来ないくせにそう呟く私は酷く惨めに思えた。 ...好きだよ?せんせ。
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共感!!
「東北さん」こと東北の都市でなら自由になれそうと申します。 私も同性の先生が好きなので、めっちゃ共感しました! ありがとうございます。
無題
こういうの、大好きです。 自分が両性愛だから共感も出来るんだろうけど。