大切な人を返してよ。
私のクラスには、『えりちゃん』と言う子がいる。その子は優しくて、勉強もできて、割と人気者だった。私もえりちゃんが好きだった。あの日までは… 私は、1年生の頃から毎日一緒に学校に通学している友達がいる。その友達の名前は結愛(ゆな)。結愛とは、とても気が合うし、趣味も同じなのでとても仲良しだった。しかし、今日結愛に、 「今日は学校に1人で行きたいからごめんね」 と言われ、仕方なく1人で行っている。学校に着くと、結愛は、えりちゃんと仲良くしていた。その分には良かった。でも、その日から結愛は、私と一度も一緒に学校に行ってくれなかった。いつもなら、ゆなから遊びに誘ってくれていたりしたけれど、それもなくなった。今はずっとえりちゃんと一緒にいる。でもそれはゆなの自由だから何も言わなかった。私とはまだ友達だと思ってくれているって信じていた。 私にはゆなよりもっと仲良しな莉子(りこ)と言う友達がいる。莉子とは、2年前に知り合った。莉子は、とても優しくて、面白くて、私は莉子が大好きだった。莉子は、いつも私と一緒にいてくれる。私はそんな毎日がずっと続くと思っていた。しかし、またえりちゃんが莉子を奪った。えりちゃんと結愛は、喧嘩をしたと言うわけではなさそうだが、お互いに少し飽きてきたようだ。なのでえりちゃんは私の大親友の莉子を奪った。私は泣いた。結愛と莉子をとられてしまったら、もう私に友達がいなくなってしまう。えりちゃんはどうして私の大親友だけを奪っていくんだろう。えりちゃんは、私に意地悪をしたこともないし、逆にいつも笑顔で挨拶をしてくれている良い子なのだ。でも結愛と莉子をとられて、私はえりちゃんのことが苦手になった。でも私はめげずに頑張った。なぜなら私には彼氏がいる。彼氏は私のことを愛してくれているはずだ。例え、えりちゃんに急接近されても、私のことを愛してくれるはずだ。しかし… 私は今、1人で買い物に出かけていた。お母さんに今日の夕食の材料買ってきて。と頼まれたからだ。その時に目を疑う光景を見た。なんと、私の彼氏とえりちゃんが手をつないで歩いていた。私はびっくりして彼に声をかけた。 「ねぇ、優斗、なんでえりちゃんといるの?」優斗は動揺していた。そしてこう言った。 「えっと…さっ最近仲良くなっていっ一緒に出かけようって思って…」 私は何も言わずに家に帰った。優斗なら大丈夫だと思った。例え、結愛と莉子が奪われても、私には優斗がいるから大丈夫だと思っていた。でも違った。 えりちゃん、なんで私の周りの人をどんどん奪っていくの?私、何かえりちゃんに悪い事した?お願い、もうこれ以上、私の大切な人を奪わないで! そんなことを思ったけれど、もう私には、大切な人なんていない。大切な人みんなをえりちゃんにとられてしまった。私はどうしたらいいのかが分からなかった。相談できる相手はみんなえりちゃんにとられてしまっているし、これから新しい友達や彼氏を作るなんてとても難しいことだ。 「ねえ、えりちゃん、私の大切な人たちを返してよ。」