最初で最後の
「おーい!優里!誰か来てるぞ!」「ん…何?」私はゆっくり階段を降り玄関へ向かう。玄関に居たのは同じクラスの 柊 誠一だった。パッと時計を見ると『8時36分』だった。「何なの、朝から…」誠一は顔を真っ赤にしながら言った。 「あの…さ、好き…」寝ぼけてるんだと思い「え?冗談よしてよ!」「じょ、冗談じゃない…」一度あくびをしてから言った。「あぁ…うん…ご、ごめん」「あ、そっか…うん、わかった。じゃあね…」 次の日、また誠一が来た。「あの…好き。」「ごめん」「あー、あはっ…うん」それから、毎日の様に来た。 月曜 「好きだ。」「ごめん」 火曜 「好きです。付き合ってください。」「うん、ごめん」 水曜 「俺と付き合ってくれ。」「あーごめん」 金曜 「優里と付き合ってあげてもいいんだぞっ!」「ごめんね」 水曜 「俺と、どう?」「いや、いいよ。」 それから、どんどん回数が減って、それと同時に誠一が休む方が増えた。 「せんせー!誠一最近来てないじゃん!何で?」「ほーら、号令すんぞ!」 「柊は、病気だから入院したんだ。当分来ない。もしかしたら亡くなるかもしれない。」 私の頭は、真っ白になり学校を飛び出した。「青島!どうしたんだ!」 それから、自転車で走った。走った。走った。 急いで病室に向かった。誠一は、痩せ細っていたがずっと笑っていた。「誠一!何で言ってくれなかったの!」 「だって、心配するかと思ってさ…あと、5分もしない間に死ぬんだろ…」 それを聞き、私は抱きついた。「ごめん、ごめんね…大好きだよ…」「ありがとう」その時、ぐっと体重がかかった。 「どうしたの?」と言いながら、そっと離れると倒れてしまった。医者をすぐ呼ぶと、首を振った。 「大好きだよ。誠一。」