本当の幸せ
あぁ、ちょっとそこの人。君だよ君。私の話を聞いていかないかい?なぁにすぐに終わるさ。君達の言う“異世界”ってところであった話さ。これから話す所には魔法は無いけどね。 とある国に愚かで怠け者な王がいた。その王は我が儘がすごく、国民はみんな疲れきっていた。住む場所も服も食べ物すら満足に手に入れられない。寝る時間をしっかりとることすら難しい。そんな状況だった。 ある時、1人の女性が現れた。その女性は困り果て、今にも死にそうな国民達に衣食住を与えた。その女性はお金をたくさん持っており、次々に王国の土地と人々を買い養っていった。遂にその王国のほとんどはその女性の物となった。しかし、王はそんなことを気にせず、今が楽しければいいと言い、結果的に王族は滅んだ。 国民達は喜び、国民達の救世主ともいえる女性を中心とした国を作った。そして、女性の銅像を作り女性を女神のように崇めた。 どうだい?これだけ聞くといい話だろう?でも、この話にはちょっとした裏話があってねぇ。 女性は自分を崇める国民達を見て、チョロいものだと影で嘲笑していた。女性は実は近くの国の王族のメイドだった。その国の王族は貴族・王族以外は人間だと思っていなかった。そんなある日、戦争でその国は滅んだ。その時に、どさくさに紛れてお金や宝を盗み、色々な国を転々としていたのだ。 そして、辿り着いたこの国で国民の現状を見た。正直、そんな国民達の姿は昔の自分と重なり、反吐が出そうだった。しかし、ここで殺せば自分をこき使っていた奴等と同じになる。ならば養えばいい。そして、偽りの楽園を作ればいい。外のことなど国民達が知る必要はない。そう思った女性は善良な人のように振る舞った。国民達は女性にすごい感謝をしているが、実はそれは世界的な最低ラインに整えたにすぎない。他の国に比べたら酷い環境だ。上手く騙されてくれた、女性はそう思いながら今日も偽の笑顔を振り撒く。 ふふふ。君は国民達がかわいそうだと、哀れだと思うかい?でも、それはどうかな?国民達は偽りでも幸せがある方が幸せかもしれないよ?全てを知って絶望するよりいいと思うかもしれないよ?それに“無知は罪”とか言うけど、世の中には知らなくていいこともあるものさ。さて、本当の幸せとはなんだろうね?それは私にもわからないさ。 え?最後に1ついいかって?いいけどなんだい?あぁ、こんなことを知っている私が何者なのかって話しか。私はしがない夜の旅人、ふくろうだよ。じゃあね。また、おいで。君が願うならまた話を聞かせてあげよう。
みんなの答え
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すごい!!
本であるなら絶対買います。 語彙力分けてください~><