貴女は私
この世界に同じ人は二人以上存在しない。ありえない。私の……… 偽者なんて 「あんたは偽者よ!」 鏡に向かって叫んだ。 すると鏡に映る私は不気味に笑って見せた。 「自分が本物だっていいたいの?そんなの、分からないじゃない。自覚してないだけで、貴女は偽者かもしれない。」 「そんなわけないじゃない!笑い方だって、不気味だし、貴女、鏡の中にいるじゃない!」 「あら、不気味で鏡の中にいるのが本物で正しい双葉夢かもしれないじゃない。」 鏡の向こうで彼女は私の名前を口にして、また笑った。 「なんなの…」 私の誕生日から、彼女は現れる様になった。今年の7月1日。彼女は私を見つめて「替わって」と言った。最初、私は驚いて思わず持っていた髪飾りを落としてしまった。それから毎日私に話しかけてくる。確かに鏡には私の顔が、いや、私の顔をした誰かが映っているのに、私以外には何がおかしいのかわからないらしい。彼女と私の日々は続いた。 「咲ちゃん、私ジュース持ってくるから、先に私の部屋に行ってて。」 「分かった。…夢ちゃんの家、おっきいねー」 「そうかな?家に友達呼ぶの初めてだから、急いで片付けたんだ。いつもは汚いからもっと狭く見えるよ。」 「えーと、ジュース…」 ガラスのコップを手にとると私の顔が映っている。 「…」 私は彼女が気になり、少し鏡を見に行くことにした。 「へぇ…友達?」 「うん。そうだけど。何か悪い?」 「…別に…」 彼女は切ない顔をした。 「私…鏡の中にずっといるから。友達なんていないのよ。」 「…っ…………。」 胸がいたくなった。同じ顔をしてるのに、私だけに友達がいて、私だけが誕生日を祝われて、私だけが幸せに暮らす。 「…私…っ貴女の気持ちも考えないで…ごめんなさい…」 「…いいの…どっちが本物とか、そんなの関係ないわ。」 彼女が両手を鏡にくっつけた。そして私の方を見て、いつもとは違う、優しい笑顔で笑った。 「…ふっ」 私は彼女の手に重ねる様にして、手を添えた。私達は鏡越しに、手を重ねた。 その瞬間、手を強く捕まれた。強い力でひっぱられ、私は鏡な中に落ちた。 「ちょっ…どういうこと…!?」 私がいたばしょに彼女がいて、彼女のいた場所に私がいる。私は彼女に鏡に入れられてしまった。 「ふふ…本物か偽者かなんて関係無い…だから私は貴女になるの。貴女は私になる。いいでしょ?貴女が偽者になる訳じゃないんだから。」 「ふざけないでっ!私は私よ!早く出して!」 「嫌よ。双葉夢。」 「………っ!」 「鏡の外側にいる貴女に合わせて動くなんて、もう疲れたの。自分自身の動きをするのは。私はもう貴女よ。」 「そんな…出して!出してよ!」 「鏡の世界は真っ暗で、何もない。向こう側にいたら映っている壁などが見えるけど、こっち側から鏡の世界を見ると、ただひたすらに、広くて、何もない、宇宙の様だ。いや、宇宙の方が、星が沢山あるから良い。 「私、いかなきゃ。」」 「出してよ!出してよ………」 「お待たせ。」 「あ、お帰り! 夢ちゃん。」
みんなの答え
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怖ーい!
すごいですね! 結構、怖くて面白かったです!! また書いてくださいね!
はぇ~
入れ替わっちゃったんやなぁ 定期的に入れ替わるとか、なんか他にも良い案あったんになぁ残念です。 まぁ、鏡の中でも幸せだと良いですね。普通におもしろかったでぇ!!
面白かった
ちょっと怖いけど、面白かったです。 何が本物で何が偽物か、少し考えさせられますね。