またいつか、
「あ~~あ~」 ん、だめだやり直し」 ん、誰かが歌っている。 毎日、学校の裏から聞こえて来る歌声。 私は、その歌声に恋をしていた。 「裏に行ってみようかな…」 そう思って、裏に行ってみた。 そこには、歌っている男の子がいた。 「綺麗な歌声…」 「っていうか、俺のこと見てんの、誰?君。」 「…っ!ごめんなさい! 毎日、綺麗な歌声だな…って思ってて…」 「えっ…みんなに聞こえてたの…恥ずかし!」 「いや、私が耳をすませて聴いてただけだから、 みんなには聞こえてないと思う…」 「よ、よかった… でも、もう、歌うの辞めるから。俺、 病気でさ、次の月曜日から入院。 外国で手術。 学校に行くのは今日で最後。 歌、歌うの好きだから…さ。 歌、褒めてくれてありがとう! じゃ。」 「あ、あの! もっと、歌、聞かせてもらえませんか? また、いつか、 歌を聞けるの、楽しみにしてます」 「うん、またいつか…ね」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 10年後 ふと、私は テレビをつけなきゃ行けない気がして、 電源をつけた 「それでは歌ってもらいましょう。 どうぞ!」 ~♪ こ、これは…あの子の声だ… え、本当に聞かせてくれた… 私は、とても感動した。 「ありがとうございました! この曲は自分で作詞作曲したんですね。 どんな思いをこめたんですか?」 「昔、またいつか、君の歌を聞きたいって 言ってくれた女の子がいて、 その願いを叶えたいと思ったんです。 歌手になったのもその子のおかげです」 「いい話ですね。 ありがとうございました!」 私は思わず泣いていた。 手術、成功したんだ… またいつか、会おうね。