さよなら
初めて会った時、心臓がいつもと違う動きをした。 俺に笑いかけたその顔は 今までの誰よりも素敵で。 俺だけのものにしたくなったんだ。 …なんて、そんなのは昨日までのことで。 送られてきた1番新しいLINE。 《言いたいことがあるんだけど》 俺の淡い期待はシャボン玉みたいに消えた。 あいつが、ほんとに幸せそうな顔して。 『結婚することになってさ』 あの顔は、他の誰かのものになった。 「良かったじゃん、おめでと。」 『へへ、ありがと。』 そんな顔で俺を見るなよ。 お前が思ってるほど俺は良い奴じゃない。 今からでも別れてしまえばいい、なんて酷いこと思ってるんだぞ。 なのに。 どうして。 『やっぱり1番に報告したくて。』 期待させるようなこと言うんだよ。 『…どうした?』 なあ。 『ご、ごめん、体調でも悪かった…!?』 やっぱ無理だよ。 『熱はなさそうだけど…水持ってくるから…!』 お前を諦めるとか。 『……なに?』 気づいたら手を掴んでいた。 俺はゆっくり立ちあがる。 俺より少し背の低い体が、1歩後ずさった。 「…結婚、すんの?」 『……え…?』 「俺も、言いたいことあったんだよね。」 ごめんな。 これで最後にするから。 「…ごめん、…………好き。」 浮かんだ涙に気づかれないよう、強く抱きしめた。 「…はは。」 家に帰り、玄関の鍵を閉めてその場に座り込むと、乾いた笑いがこぼれた。 もう、あいつに会うことはない。 会いたくない。 「……さよなら。」 さよなら、大好きだった人。
みんなの答え
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おぉぉぉぉ!!!
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