夏休み
『夏休み、なにする?』 いきなり友達からこんなメールがスマホに来た。 適当に返事を打つ。 『特に予定は無いかな。宿題あるし。』 そっけない返事をしてしまったか、と送ってから少し後悔する。 『そっかぁ。麻衣は真面目だもんねぇ。私は大君とお祭り行って、花火大会行って、友達とプール行くの!めっちゃ楽しみ。』 5分も立たないうちに返事が来た。 私は画面を見ながら苦笑いを浮かべる。 「楽しそうで何よりだよ......。」 友人とは小学生の頃からの付き合いだ。 彼女は根暗な私と違って明るくって、いっつも笑ってて、元気で、皆から愛されてて、正直ジェラシーを感じていた。 『友達とプール行くの!』 友達と、プールか。 私はあなたの友達にはなっていないのですか。 友達ではないのですか。 ただの、知り合いなのですか。 机にスマホを放り、椅子の背もたれに体重を掛ける。 椅子はギギッと音を立てて自分の体を支えてくれる。 目の前にはいつもの自室の天井が映る。 夏休みは、嫌いだ。 熱くて、つまらなくて、寂しい。 特に外に出るわけでもなく、ばあちゃんの家に遊びに行くわけでもなく、家に閉じこもって宿題をして、アイスを食べて、くだらないテレビ番組をなんとなく眺めて、母親に手伝えと言われてお風呂掃除を適当にして。怒られた。 いつからこんなに夏休みが嫌いになったのだろうか。 外では蝉がうるさく鳴いている。 「1週間しか生きられないのに、よくがんばれるよね。」 目を瞑り、夏の蒸し暑さを堪能する。 たった一ヶ月間の休みのために学校の先生は宿題を作って、生徒から「めんどくせぇ」だの「なんで宿題こんなにあるの?」だの文句を言われて、報われないなと思う。 家の前の道路で小さい子が遊ぶ声が聞こえた。 「元気だねぇ。羨ましいよ。」 若いっていいなぁ、とばば臭い考えを頭によぎらせ目を開けた。 「宿題、しなきゃ。」 机の上に放置されていたシャーペンと宿題のプリントを自分の元へ引き寄せ、宿題に取り掛かった。 皆様、素敵な夏休みを!
みんなの答え
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えっ!?
すごい! 情景描写がしっかり描かれててすごいです! また書いて下さい! 感動しました^_^