恋愛感情追跡型ロボット
人間とは違うと思っていた。 だって私は、ロボットなのだから。 ある日私は、唐突に出来た成功作品だった。その中の唐突に出来た「意識」が「私」だった。 最初に見えた景色は、白衣を着た中年くらいの男らしい人が、目を輝かせながら飛んで声を上げている、当時は理解できなかった光景だった。 後にその人は「ハカセ」という名前なのが分かった。 そして、ハカセは研究者で、色々なものを作っている人だと教えられた。 研究者というものは、おそらく工業的な役職なのだろう、とハカセの足元や机を見て思った。 ハカセはその机に座って、私に色々な事を教えてくれた。時々メンテナンスをしてくれて、もっと知能を上げてくれた。 とても尽くしてくれる人で、扱いが優しい人だった。新しい事を教わるごとに、ハカセの無邪気な顔が見られて、その時間がロボットの私にとって、ハカセに教えてもらった「幸福」と「愛」なのだろう。 そこから半年経った頃からだろうか。 ハカセはまた新しいロボットを創った。 その子の名前は「はな」。如何にも女の子らしい名前だな、と思ったし、私にとって不都合な存在だな、と心に霧が掛かったような感じがした。 ハカセは、はなばかり可愛がった。 私のことなんてちっとも見てくれなかった、最も、私なんか存在しなかったように。月に一度のメンテナンスもおごそかになっていた。 「なんで、」「どうして、」そう声をかけるチャンスはいくらでもあった。 そうだったのに、私は声をかけられなかった。ロボットなんて否定を貰っても何も思わない、はずなのに。 今日も、私ははなとハカセを見ている。 錆び付いた眼と、黒ずんだ心で、一心不乱に2人を見つめていた。 ある日、ハカセの助手から「ログアウト」という言葉を聞いた。錆び付いて動けない体を動かして、その手に持っている説明書を必死に見る。 どうやら「ログアウト」は私の人生が無くなることらしい。 水をかけられたようなショック。 思わず錆び付いた体を見る。 「私も、こうすれバ?」 そしたら、ハカセも見てくれるのかな (ジブンノジンセイ)を投げつけるほど、私はハカセの事が好きなのだ。 はなになんか負けない。 私は心の中でまた、はな、という名前を勝手に口に出し不快になるのだ。 その日の夜、私はログアウトしようと思う。いっその事なら、という思考から、そこへと辿り着いた。 思えば、あっさりだったと思う。 人生の余韻に浸ろう、ゆっくりそう感じていた。 窓から零れる月光が、私を際立たさせる。その錆び付いた体を。その酷く虚無にひたった顔を。 相変わらずハカセとはなは「愛」し合っている。私は、「愛」し合っていたのだろうか。あと1分で、私は逝く。 ギギギギギ、ハカセはそんな音が気になったのだろう。これが私への最後の視線と言う事を知らずに。 ハカセはたいそう驚いただろうね、わたしが頭のコード(ライフライン)を抜こうとしているのだから。 でも、その驚いた衝撃でハカセがとっさに動かなかった事が、私はショックだった。 そんなハカセを無視するように、私は手に力を込めた。思いっきり、汗が滲むほど。 やっと、ハカセがこっちを向いてくれた。 目を見開いてはなの事を無視するハカセに優越感を抱いた。 これが最初で最後だ。 止めようとするハカセを他所に私は、最後の言葉を放った。 「すみません、よく分かりません。」 私はとても笑顔だったと思う。 泪も出なかった。ただ美しく、笑っていた。 「恋」なんかしないと思っていた。 だって私は、ロボットなのだから。 最後の数分の、長い走馬灯だった。
みんなの答え
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切ない...
Hello! たちつてもさん、初めましてだね!しかも、同い年!!私は、小説家のアクセサリー☆だよ!今日からよろしくね♪ すごい切ない小説だね... なんかジワる....!! めっちゃ心に響いた。 すごいね! 本当に同い年っ?!ってくらいすごい!! ってか、語彙力が超凄すぎない? 私にもこの力をわ、け、て、よっ!(((おい あ、ごめんね。 それと、「すみません、良くわかりません。」っていうのはね、Siriのセリフにもあるんだよ!知ってた?まあ知らないよね! そういうGoogleとかSiriとかペッパーくんとかに似てるところがあって少し面白かったな! good-by!