狂い人の戯言を
時計の長針が一周し、短針が一つずれた頃。空が白み始める。私はまだ、小さな部屋で一人、蹲っていた。 今から時計の長針が半周するほど前のこと、黒の絵具に少しずつ青色を足していくような空を、私は乾いた両目で見つめていた。夏の夜明けはあまりにも早い。 夜が明けてしまうのが、悲しい。朝日は希望だなんて、誰が言ったのだろう。 また今日が始まっていく。世界を変えた大天才と、部屋の隅で膝を抱える私を、平等に。平等ほど残酷なものはない。 「明日が来なければいい」とは最近思わなくなった。明日は明後日にとっての昨日になるのだから。 だけれど、朝日を恨めしく思う気持ちは消えなかった。朝日に照らされた私は今日も、「頑張って」の呪いに首を絞めつけられながら生きるのだ。 人間は、生きるか死ぬしかできない。その真ん中は、ダメなのだ。 私は生きているようで死んでいるようだとも思ったけれど、私は私の心臓が動き続ける限り、私として生きなくてはいけないのだ。 生が喜びであるのならば、幸と不幸は紙一重とはよく言ったものだ。 私は今日も生きなければならない。死ぬより迷惑ではないはずだからだ。 私はきっと、前世でとんでもない罪を犯したのだろう。でなければ、こんな罰を受けるなんて、あんまりだ。 そのとき、私の目にまぶしく黄丹色が差し、乾ききった瞳をさも美しい青少年らのように染め上げた。 それはまるで、前を向いて生きなさいという太陽のふりをした悪魔からの贈り物のように思えた。
みんなの答え
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情景が簡単に脳裏に浮かびます
数字で表さず、長針と短針の動きで表現しているところが文学的だと感じました。 現実でも周囲の励ましの声が逆に苦痛になっている人は意外といるのかもしれませんよね。 生きることが罰なのであれば、死ぬことで救われる人もいるんでしょうね。 自己肯定感が低い、いわゆる「病んでいる」少女の心境を表現しているのでしょうか? 色彩の描写、「生きたくないが、死にたくない」という複雑な心境を朝と夜の場面転換と上手く組み合わせて書かれていて、良い作品だと思いました。
凄い!スゴすぎる!
ストーリーと言葉選びのセンスが最高すぎ!私は語彙力無さすぎてこんな凄い大作書けません!短編映画にしてもいいくらいのレベル!とにかく大人っぽい作品でもう私の語彙力では表せないくらい良い作品!最高すぎかよ笑
す、す
凄い!!!
すごい、、、
凄い、、、凄い好きです。言葉使いに、ストーリー。まさに私の好きな感じはこんな感じなんです! ステキな小説、ありがとうございます!うみさん! また小説、書いて頂けますか? そしたら絶対読みます!