苔の生えた古い木製の箱
私の目の前には、如何にも古そうな小さな箱が置いてある。 道端に落ちていたので、思い立って家に持ち帰って来たのだ。 その小さな木製の箱は所々、苔が生えていた。 その苔は箱が古いのをしっかりと表している。 今、私は箱の中身が気になっていた。 箱には苔に埋もれて小さな鍵穴があったが、私の鍵はその鍵穴に入るほど小さくなかった。 これでは、箱を開くことが出来ない。 取り敢えず、箱を振ってみた。 『カラン…カラン…』 そんな音がした。 この中身は、綺麗な音を鳴らす古い鈴なのだろうか。 いや、腐った飴玉かも。 …誰かの骨、という可能性もある。 はぁ、と息をつき、私は箱を机の上に置いた。 中々開きそうにないので、今度はこの箱を落とした人物の想像をしてみる。 明治時代、朱色の袴姿の茶髪の女の子の姿が頭に浮かぶ。 もしかすると、現代を生きる社会人? 歴史に残る有名人かもしれない。 しかし、いくら想像しても箱は開かない。 私は唸って、再び箱を手に取った。 すると… 「あっ」 手が滑り、箱を落としてしまった! 箱は、硬いフローリングの床に落下する。 ぱりん。 木製なのにガラスの様な音を立てて、箱が割れた。 鍵穴がついていたので簡単には開かない筈だったのだが、劣化の為、落下の衝撃で壊れたらしい。 私はゆっくりと箱を拾い上げた。 「!!」 苔の生えた古い木製の箱の中に入っていたものは…。 終 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めまして、葵ほたるです! 初っ端から何とも言えない作品ですね… 感想頂けるととても嬉しいです!! それでは~♪