失恋
「はぁっ…はぁっ…」 涙が目からどんどんあふれ出てくる 私は、夜道を走っていた 悲しくて、悔しくて 失恋って、こんなにつらいのか ああ、やっぱり恋愛なんかしなければよかった こんなつらい思いをするのなら… ピピピピッ ピピピピッ 「あれ…もう朝?」 私の名前は、「原吉江利」 20歳だ 私は、3年前に一人の先輩に恋をして、振られた 小さい頃から好きだった、憧れの先輩だった 辛くて、辛くて あの事があってから、もう恋愛は辞めた くだらない そこらじゅうを見渡せば、どこもかしこも男と女で歩いている その姿を見るたびに唇をかんだ 今は一つのオフィスで仕事をしている 腕前はそれほどではない 書類をまとめていると 「…あれ、江利?」 「は?何です…か」 「ゆ、悠雅!?」 それは、幼馴染の悠雅だった 高校生の頃の同級生で、よく話していた友達だ 「やっぱり江利だ!久しぶりだな」 悠雅とは高校卒業から疎遠 悠雅は大学、私はもう働く道に出た ほんっと、久しぶり… 「…って言うか、何でアンタがこんなところにいるのよ!?」 「あー俺さ、退学になっちゃったんだよね」 「また?アンタ高校の時も退学しそうになったじゃない」 「あはは。そうだったな」 ああ、悠雅も大きくなったな 顔だちもいいし、背も高い 「…ん、どうした?」 「あ、いやなんでもない」 気がついたら、悠雅を見つめてた 何だろう 幼馴染がここに来たってだけで凄くホッとする 悠雅の無邪気な笑顔が、私は好きだ あ、あれ私の顔どうしたんだろう… なんかフワフワする? 「おい、どうしたんだ。手、止まってるぞ」 「あ、うん」 これが恋だと気づくのはまだ、もっともっと先の話 END