哀しみを唄う君とひとりぼっちの僕。
生まれた時から偽りの愛しか向けられなかった僕は何も期待しなくなっていた。 僕、優。名家、橘家の四男。この家を継ぐ確率が最も低く、兄さん達お荷物扱いで今日も生きていた。ある日、橘家が所有する広い草原に来ていた。ピクニックをするという。居心地が悪くしばらく散歩することした。 「~♪」何処からか歌声が聞こえた。声に近寄ってみると僕と同い年位の少女がギターを演奏しながら唄っていた。 「…綺麗な唄。」思わず呟いていた。 「…えっ」少女がこちらに気付いた。 「…勝手に入ってごめんなさい」 「ううん、いいよ。ここは僕の親が所有する土地だし。あの…さっきの唄、オリジナル?できたらでいいんだけど…聞かせてくれる?」 「え、あ、うん!」 彼女は柔らかい声で唄い始めた。その唄はひとりぼっちの小鳥の心情を切なく悲しく綴ったものだった。でも、最後は立派に羽ばたいて行く。そんな唄だった。 「…私ね、将来歌手になりたいの。でも親に反対されてて…私のオリジナルの曲を聞いてくれたのは貴方が初めてなの。聞いてくれてありがとう。…私そろそろ行くね。ばいばい、またね」 「…うん、またいつか。」 僕たちはお互い逆方向へ歩き始めた。 夢の時間はもう終わり。僕も彼女も元居た場所へ帰って行く。いつか、彼女の唄の小鳥のように立派に羽ばたけたら良いな。 ーend-
みんなの答え
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言葉のセンス凄っ
言葉のセンス凄っ ”僕たちはお互い逆方向へ歩き始めた。 夢の時間はもう終わり。僕も彼女も元居た場所へ帰って行く。” やばいここめっちゃ好き
わぁ…
もう題名から好きです(笑)もちろん内容も! 二人のキャラクターがとても好きで、この人たちが大人になったらどうなるんだろうとか、また出会うとしたら、どんなふうに出会うのかなとか、二人の未来について妄想しちゃいました。 妄想の一つを書いときますね(自己満) 二人はこのあと、少女は歌を、優は勉強を頑張って、少女は歌手に、優は社長になります。 歌手になった少女を優はある日、インターネットでみつけて、あの子だ!と思って、「彼女に会社のCMをしてもらう」という口実を作って会います。そして少女は彼の名前を見て、「橘って…もしかして」と思います。会ってみたらやっぱり!。 という…読んでくれたら喜びます(笑)ありがとうございます! 雪見大福さんの次のお話を楽しみにしてます!