短編小説みんなの答え:1

救世主の恩返し

   暑い、息苦しい。速く此処から出たい。  まさに今、真っ暗闇の部屋らしき場所に閉じ込められている。  部屋だと予想がつくのは、自分がたてた音が響くからである。  暗くて何も見えない、自分の手や前髪すらも。  それより先ほどから散々歩き回っているが、扉が見つからない。  -つまり、出口が無い。    しかし、出口が無いということは入口もないということだ。自分は此処に一体  どうやって入ってきたのか?そもそも何故此処にいるのかというところからな気もするが…。  とにかく、速く此処から出なければならないことは明確だ。  此処はなんだか暑い。ずっと此処にいれば熱中症にでもなって死んでしまう。  しかも先程、小刻みに揺れていた気がする。なんなら一度大きめの衝撃もあったか。  助けを待つという選択を選べつつある自分に、今度は暑さと息苦しさに加え、空腹も攻撃を始める。  勘弁してくれ、と自分の胃に向かって呟くが、勿論その感覚は収まることもなく、  まるで面白がるように増していくばかりだった。    あれからかなり時間がたったが、助けが来る様子はなく、静まり返っている。  稀にプツ、プツという音が聞こえることがあるが、幻聴だろう、気が狂いつつあるのだ。  体内時計に問いかけても「時間は判らない」の一点張り。一体あれからどれほど経った?  意外と経ってなかったりして、なんて笑うたびに自分が狂ってることを自覚した。  ーそのときはいきなりやって来た。何の前触れもなく。  ``上``から光が差す。まぶしい、と思うのはきっと暗闇の中にずっといたからであろう。    「!おはようございます、」  突然目に飛び込んできたのは白衣の若い男。同い年くらいか。  寝かされいる体を起こしてまわりを見渡せば、白い壁に白いカーテンの窓、小さなテレビ、  黄色っぽい液体の入った袋…。  「此処は?」  安心したように微笑む男に問えば、すぐに答えは返ってくる。  「病室ですよ。貴方が目を覚まして安心しました。もう9年も眠ってたんですから。  あ、安心してください、医療費は全て僕が出しましたから」  少し頭が混乱するが、一番最初に気になったことを問う。  「…何故貴方が医療費を…?」    「…昔、弟が病にかかり、親も亡くし金も無く薬を盗ろうとしてみつかったとき、貴方が少ない小遣いで  薬を買ってくれたでしょう。その恩返しですよ。」  

みんなの答え

辛口の答え

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同じ雰囲気を感じます

病室で寝ていて,一瞬の出来事だけど,淡い夢から目覚める感じがいいです。年の差はありますが,わかります。主人公が夢から覚めた後が気になります。作品をヒモトイテイク内に判るようになります。そこがいいですよね♪


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