海の少女
夏が来ると思い出す。海の青と彼女の小麦色。 あの日は暑かった。 じりじりと肌を刺す日差し、真っ青な空と入道雲。2つのコントラストがまさに夏。 退屈な家路を俺は歩いていた。 ふと見渡す先には海。 「・・いってみようかな・・・」 高校に進学してからはろくに行ってなかった海に足を向けた。 ・・ザブーンザザーン・・・ 波の音とともに潮のにおいが鼻をくすぐる。 「はぁ・・・」 心が自然と凪いでいく。 「っねえ!」 「はいぃ!?」 振り返ると髪の長い少女がいた。 「何してるの?」 「・ボーっとしてた」 「ぁはは。何それ」 「・・・おまえはどうしてここへ?」 俺が聞くと彼女は 「秘密」 と言って笑った。 気が付くと彼女はいなかった。 家に帰ると医者の父が酒を飲んでいた。 「今日、余命いくばくもない患者が病室を抜け出してなぁ・・。」 俺は部屋に帰って寝た。 俺と彼女は毎日海であった。彼女は日に日に小麦色に焼けていった。 灼熱の暑い日も、じめじめした蒸し暑い日も。 そんな毎日が続いたある日、ニュースが流れた。 「00市の000000さん16歳が、海で見つかりました。000000さんは、余命が1日だったそうです。」 ニュースの写真は明らかに海であっていた彼女だった。 夏が来ると思い出す。海の青と彼女の小麦色。それと俺の淡い初恋。 〈あとがき!〉 ぴやりーです! いろんなジャンルに挑戦したいです! 主人公が男ですが、私は女です(笑)