短編小説みんなの答え:1

氷のキューピット

ミーン……ミーン… 「うっさいなあもう!あんたらがなくと余計暑いの!」 汗だくのままボサボサになった髪を掻きむしりながら、私は例年よりも暑すぎる夏に嘆いていた。 「…アイス買い行こ。」 髪を少しだけとかし、帽子をかぶって外に出た。 「あっつー…無理無理…」 風ひとつ無い炎天下で、私はアイスを目指し足を動かした。 死にそうになりながら歩いていると、向こうから3人の人影が見えた。 雰囲気から、同い年くらいに見える。 知り合いだったらなんか嫌だな。 そう思って、俯いたまますれ違った。 ホッと胸を撫で下ろした時。 こういう時、私はいつも失敗する。 「あれ?カワイイちゃんじゃん! どこ行くのー?」 やはり。 「あ、ちょっとアイスを買いに行こうと…」 「そーなんだー!バイバイ!」 「あ、バイバイ…」 私はこの低身長のせいで、大して顔は可愛くないのにも関わらず、「カワイイちゃん」と呼ばれ、からかわれている。 嫌って程じゃないけど、微妙に鬱陶しい。 暑い中、憂鬱な気分になりながらやっとスーパーに着いた。 店内に入った途端、店全体にまんべんなく行き渡った涼しい風を体全体で堪能しながら、アイスコーナーへと向かう。 お目当ての商品を探すため、ガラスの中の沢山のアイスたちを眺める。 私が選ぶのはいつも、シンプルなバニラアイス。コーンの上に乗ってて、昔ながらと言われるあの味を私は気に入っていた。 「あっ、河合さん!」 …そうだ。私がカワイイちゃんと呼ばれているのは、名前が河合だからっていうのもある。 ……?そういえば、今呼ばれたような。 後ろを振り返ると、隣の席の相川くんがいた。 「探してるのって何?」 「え、えと、こんなアイスなんだけど…」 アイスの特徴を説明すると、すぐに分かったらしく、取り出してくれた。 「これ?」 「あ、うん。ありがと。」 「それ、美味しいよねー。僕は最近このアイスにハマってる。」 「え、それ、すごくかたいやつ…」 そういうと彼はふふっと笑った。 会計を済ませ、2人でアイスの袋を剥く。 かたいアイスに苦戦する彼に、思わず私も笑ってしまった。 彼も照れたようにまた笑った。 急にハッとした。 何も考えずに一緒にいるけど、デートみたいに見えてるのかな。 そう思うと恥ずかしくなってきた。 だけど、隣で無邪気にアイスを食べてる彼を見ていると、暑さも忘れて、幸せな気持ちになってしまった。 再びこんな自分にハッとして、思わず顔を逸らしてしまった。 だけど、短くて退屈な私の夏休みは、ちょっとだけ色づいた。かもしれない。

みんなの答え

辛口の答え

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ガクガク ブルブル…

語彙力がありすぎました! 今までで1番しっくりきました… マジで最高でした。 やばかったス… なんか、親近感湧いちゃいましたよ。 私もバニラアイス好きですわオホホ 私も同級生と休日や放課後会うと嫌だし気まずいっす…


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