卒業と共に置いていく、私の恋心
学校の中の一大行事!!と言ってもいい卒業式。私も、低学年の時は楽しみにしてた。私もあの大きいお姉さんたちみたいに、立派に卒業していけるのかなって。 堀内 奈々、12歳。ただ今、悩んでます。それは、ずっと好きだった幼なじみの坂本 勇輝に、卒業式告白するのかってこと。できれば告白したかった。しようと思ってた。でも、できなくなった。私は、卒業するとともに引っ越すから。だったらダメ元でしてみたらいいのかもしれない。でも卒アルを見て、後で胸を痛めるのも嫌。わがままだよね。 「行ってきます…」 毎朝、勇輝と通学するために走った通学路。ここを通るのも、明日で終わり。そう。卒業式はもう、明日なのだ。 「みんな、この学校に通うのも今日を入れてあと2日となりました。当日は時間がないので、今から寄せ書きを書いてもらいます」 みんなからは、「えー!!」とか、「私卒アルに書いてもらいたかったー」とか言う子がいたけど、私は嬉しかった。 (寄せ書きで…勇輝に想いを伝えられる!!) ラッキーなことに、私の席は窓際の1番後ろの席。これなら、誰にもバレずに勇輝のカードに好きって書ける!! 「それでは、配りまーす」 先生が配り、それぞれ自分のカードの裏に名前を書く。そして、とうとうはじまった。立たなくて良いように、先生は「書いたら後ろの人に回すように!」と言っていた。じゃあ、私が勇輝のに書く最後の人になるんだ。 …………………。 みんな黙々と手を動かす。私も、親友や今までお世話になった人に感謝の気持ちをこめて書く。そしてついに!! 「はい」 勇輝のが回ってきたー!!私は、震える手を抑えて1言1言丁寧に書いていく。 『今まで、本当にありがとう 実は私、前から勇輝のことが好きだったの。 でも、伝えたかっただけ。返事はいらないよ。また会おうね。 堀内 奈々より』 ポタッ とうとう、自分のが返ってくる…と思いきや、そのまま先生に回収された。先生いわく、 「これは、卒アルと一緒に配るの。明日を楽しみにしててね」 だって。ひとまず安心 次の日 私達は、この学校を卒業した。 そして、家に帰った。引っ越しの荷物を積んだ車に乗り、寄せ書きを見ていると… 『お前が引っ越すなんて知ってた。 あと、これ書くのにすげー苦労したんだからな。 先生と俺に感謝しろよ!!ありがとな!! 坂本 勇輝』 ポタッポタッポタッ 「あ、あれ?」 いつの間にか、涙がこぼれていた。 「私、勇輝のこと忘れないからね」 私はそうつぶやいて、カードをギュッと抱きしめた。 勇輝への最後の言葉と、恋心を、12年間過ごしていたこの町に残して。 どうでしたか?感想・アドバイスお願いします!!