[短編小説]置いて行かないで。待ってよ。
「待ってよシュウくん…。待ってよ…」 「好きだ。俺と付き合ってほしい」 私は、生まれて初めて告白された。 私、新山美奈(にいやまみな)は、中学2年生。 中1から同クラの、羽柴シュウ(はしばしゅう)くんに告白された。 偶然にも、私はシュウくんに恋をしていた。 「はい、はい…。こちらこそ…」 こうして、私たちの恋は始まった。 「一緒に帰ろ、美奈」 シュウくんは積極的に話しかけてくれた。 「なんで、そんなに誘ってくれるの?…まあ、嬉しいけど///」 「う、嬉しい…///?良かった。俺、沢山美奈と思い出作りたいんだ。」 「私もシュウくんと沢山思い出作りたい…!」 「……作りたいんだけどさ……、」 「ん?なぁに、シュウくん?」 「いや、大丈夫。ほら、もう美奈の家着いたぞ。じゃあな」 「ああ…、バイバイ」 私たちは手を振って別れた。 ……なんか、誤魔化してるよね…。 次の日。 シュウくんは学校に来なかった。 「風邪で休みらしい」 先生はそう言う。 けど、なんかおかしい。 昨日あんな別れ方をした。 やっぱり、何か誤魔化してる…! いてもたってもいられなくなった私は、学校を飛び出した。 「新山!待て!何処に行く!」 そういう先生の言葉を無視して、私はシュウくんの家まで全力疾走した。 シュウくんの家のチャイムを押す。 窓が空いていたみたいで、そこから声が漏れていた。 「シュウ、余命までゆっくり過ごしてていいんだから…」 「うっせー母さん!いいから学校行かせろ!」 「シュウ、あなたの余命は1週間よ。ゆっくり過ごしてないと、余命通りにならないわよ」 「~~~~~」 「~~」 2人はまだ話していたが、私は耳に入ってこなかった。 ────余命──── 昨日シュウくんが誤魔化してたのは、このことだったの? 『作りたいんだけどさ』って言うのは、作りたいけど無理ってことだったの? なんで今まで教えてくれなかったの… 色んな感情が湧いてきて、涙が溢れ出てきた。 これは短時間では収まらない。 「待ってよシュウくん…。待ってよ…」 涙を流しながら、私は独り言のように言う。 「シュウくん…。行かないで…。待って、置いていかないで…」 シュウくんは、しばらく学校に来ていた。 いつも通り過ごしていた。 たった一つの隠し事を言わずに。 シュウくんは、1週間後姿を消した───。
みんなの答え
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切ない!
こんにちは! すごく切ないです… やっぱり、隠し事されていたら悲しいですよね… それに、余命一週間って… 悲しい! 最後の、【シュウくんは、一週間後姿を消したー】という表現も良いですね!