約束の日、ケヤキの木の下で
約束、したのに。 『明日、公園のケヤキの木の前で待ってるからな』 て言ってくれたのに……。 来なかった。 ヒロキは、来なかった。 待ってたのに、ずっと、ずっと…。 一緒に神社へ行く予定だった。 私の病気の回復祈願。 その日私は、八月の暑い日差しの中、ケヤキの木の下でじっと立っていた。五分、十分、三十分……。いつまで立っても、来なかった。携帯にも連絡が来ない。 入院する前日だったのだ、その日は。もしかしたら、会うのが最後になるかもしれない日だった。なのに……。 私は、病院の白いベッドの上で、ため息をつく。はあ、あぁ……。 あれから一日。ヒロキから連絡が来ないまま、私は病院に入院した。 明日は手術の日。怖い。怖い。いやだ。 ヒロキ、助けてよ……っ! コン、コン ドアがノックされた。そして、入ってきた人物を見て、私は泣き出してしまった。 ヒロキ、だった。 「ヒロキ……ヒロ、うっ、ぁあーん!」 「ごめんな、昨日。本当にごめん!」 ヒロキも泣いていた。顔をぐしゃぐしゃにして。 「リラ、俺約束の日な、おじいちゃんの法事があって、どうしてもいけなかったんだ。急なことだったし、電波もつながらないしでリラに連絡も入れられなくて……ごめん!」 私は首を横に振る。 「いいの。ヒロキの顔を見れただけで、それだけで嬉しいから」 私たちは、両想いなのだろう、きっと。 でも、付き合うことはなかった。 それでもいい。たった一人でも、自分のことを思ってくれる人がいるのは、幸せなことなんだから。 「リラ、俺は、いつまでも、リラのことを応援してる。ずっと、ずっとな……」 ヒロキは微笑んだ。優しい瞳だった。 むぎわらぼうしです!感想お願いします!辛口なしでお願いします!タメ口オッケー!