夜明けの時刻
長針が一周し、短針が半周した頃、太陽が昇ってきた。 私は蹲ったまま、その光を背で受けていた。 瀟洒なサンルームに光が差し込む様子はとても美しかった。 だが、私にとってそれは苦痛だった。 朝日が昇る。どこにも、誰にも、平等に。 今にも壊れそうな世界を救った天才や、膝を抱える私にも平等に。 平等ほど残酷なものは無い。 朝日は少しずつ姿を現していた。 夜が終わってしまう。 明日が来なければいいとは思わなくなった。明日にとって、今日は昨日となるのだから。 それでも、太陽は嫌いだった。 頑張っての呪いに首を締め付けられながら私は今日も生きることになるのだから。 朝日は希望だなんて誰が言ったのだろう。 明けない夜はある。私は今でも明けない夜に一人取り残されている。 級友たちが進学や勉強について会話に花を咲かす中、私は自分の能力に絶望し、学校に行く気力すら吸い取られてしまったのだから。将来のために勉強をしようにも鉛筆を握った途端、ぽろぽろと涙が止まらなくなる。 落ちこぼれの私にとってやればできる子というのは一番聞きたくないフレーズだった。 太陽が私たちを照りつけ、朝が来たことを伝える。 その輝きはまるで、頑張って生きろという太陽のふりをした悪魔からの贈り物のようだった。