短編小説みんなの答え:1

目覚めない眠り姫

階段を降りてすぐの地下室。そこに、【あれ】は眠っている。 軋む扉をゆっくりと開け、中に入る。地下特有の匂いを感じながら、奥へと歩を進めた。 通路をまっすぐ進んで、突き当たり。 そこに、それはあった。 花の模様をあしらったベッドに横たわるのは、淡い藤色のワンピースを身に纏った少女。 彼女は、名をラニーナという。 遠い昔、絶世の美女として名を馳せた姫君だ。 その、この世の物とは思えないような美しさに、各国の王達は彼女を妻にと欲しがった。競争は激化していき、姫を取り合って、大規模な戦いが起こるほどだったという。 自分のせいで争いが起こっている事に心を痛めたラニーナは、自ら毒を含み、17歳という若さで、早すぎる死を遂げた・・・ 姫君の死を悼んだ者達は、ラニーナの身体が腐食しないよう、特殊な加工を施したのだという。 おかげで、死後数千年もの間、彼女は、当時の姿のまま眠り続けた。 死してなお保たれる美しさは、見る者全てを魅了していく。さながら、目覚める事の無い眠り姫のようだ。 彼女の美しさに目が眩むのは、俺も例外ではない。 彼女の姿を初めて見たのは、15の頃。彼女は、博物館のショーケースの中に横たわっていた。 目にした途端、ビリッと電流が走ったような気がして、しばらく呆然としていた事を覚えている。閉館時間になり、職員に声を掛けられるまで、俺はその場から動けなかった。 そこからは死に物狂いだった。彼女を手に入れる。その為だけに進路を変え、考古学の道へと進んだ。 必死で足掻いて、ようやくラニーナは、俺の元へとやってきた・・・。 近くで見ると、その姿はより一層美しく見える。 有り体に言えば俺は、ラニーナに恋をしたのだ。 死体に恋をするなんて、どうかしているのかもしれない。でも、そんなことはどうでも良かった。彼女が、俺の側にいる。その事実さえあれば充分だ。 今日も、あなたは美しい。 これからもきっと、ずっと・・・

みんなの答え

辛口の答え

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引き込まれました!

もっけ飴です(*´∀`*) タイトルに気になり開いてみると、すごく不思議な話で話に引き込まれてしまいました! 月灯睡さん、すごいです!! アイデアも今までにない感じで、とても好みでした♪ 次の作品も必ず読みますね! それでは~。


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