いじめられっ子だって強い
「あ…ない。」 今は放課後。生徒がどんどん帰っていく。 だが、今日はバケツをひっくり返したみたいな大雨だ。 折りたたみがさを使っていたり、学校のを借りる人がほとんどだ。 私は昇降口の所で立ちすくんでいた。というのも、きちんと天気予報を見て傘を持ってきたのにないのだ。私のだけ。 結構、派手な柄だから間違えられた、ということもないだろう。 なら、後は…。 実は私は、軽い嫌がらせに遭っている。今日みたいなものを隠す系がほとんど。 何が気に障ったのか、ある日突然いじめられ出した。 でも、どうすることも出来ないし、訴えたとしても、いじめっこの奴らの方が先生に人望がある。 …とは言っても。 傘はこの前借りたばかりだし、折りたたみもない。 「…走るか。」 なるべく、早く帰るために走り出そうとしたその時。 「ん。」 後ろから、いや横からかな。 誰かが私に傘を突き出した。 その顔には見覚えがあった。思い出した。私がものを隠されたときにいじめっこに反発して、私と同じくいじめられてる子だ。 「隠されたんでしょ、入りな」 「あ、ありがとう…」 そのまま歩き出す。その子の歩幅が大きくて慌てて合わせる。 しばらく沈黙が続き、私はたまり兼ねて話しかけた。 「折りたたみなんだね。あっ、隠されても良いように予備置いといたとか?」 「これ、予備3個目。1つじゃ普通に盗られるよ。」 当たり前のように言ったから、驚いた。 「あっ。次からそうしまーす!」 少し、ふざけて言ったのにその子は、表情を変えず歩いている。前へ、前へと。 その横顔を見ると、「カッコイイ」「私もこうなりたい」なんて思ってしまう。 …無理だけど。 「あの、さ。どうしていじめられてんのにそんなに堂々としていられるの?目付られないようにとか、ないの…?」 私は弱い。だけど、いじめられっ子なんてそんなもんだと思う。 なのに…。 「自分は間違ってないのに、何で肩身の狭い思いしなくちゃいけないの。」 彼女の言ってることが分からない。すると、その気持ちが伝わったのか、もう一度話し出す。 「みんな、自分のこと弱いとかいうけどさ。人ってそこまで弱くないよ?勇気出せない奴が多いだけ」 すこしドキッとする。 まだ、彼女は続ける。 「いい?あんたは弱くない。みんな弱くない。」 すると、そこで切って言った。 「いじめられっ子だって強いよ」 そうだけ言って立ち去った。 だが、私には十分だった。 "いじめられっ子だって強い" 明日いじめっ子達に立ち向かおうかな。 そんなことを考えながら、私は前へと歩き出した…。 どうでしたかっ?(^O^) 実は、始めて書きました!これは、いじめなどで苦しんでいたり、自分の気持ちが伝えられない子などに向けた短編小説です。これを読んですこしでも、勇気が出ますように。
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とても
とても、メッセージ性を感じました。実話でなくても、むぎ猫さんが本当に考えてることなんだな~という事も伝わってきました!(`・ω・´)とても文章力がありますね! 次回作期待しています!