キューピッドだって楽じゃない
愛の象徴、キューピッド。運命の二人を合わせるという伝説がある…。だが! 本当のキューピッドは、そこまで楽じゃないのだ! 「だーかーらっ、綾野君がよく来そうな場所で私をいじめてる演技をしてほしいの」 「え…何で?」 聞き返す私に、舞華が苛立ちながら舌打ちをした。 「いじめられてる私を綾野君が助け、私がそこで告白するのよ!」 あーそゆこと。つまり、私はキューピッドって事ね。 「いや、なんでよ!」 私は今まで舞華の数々のパシリに遭ってきた。宿題写しパシリ?持ち物パシリ? まあ、私は舞華に限らず、同級生や、中には名前しか知らない赤の他人にも、頼み事をされることが多い。 いや、何か私って暇そうでお人よしに見えるらしく…。 「じゃっ。また後で~」 「え、ちょっ…」 断る隙もなく、舞華は消えてしまった。 はぁー、と頭を抱える。 綾野君とやらにも、私は誤解されなきゃいけないのか…。 すると。肩を落とす私の後ろからか細い声が聞こえた。 「あのぅ…。」 「はっはい!」 後ろを振り返ると私より少し、小さめの女の子がいた。 歳は私と同じ中二くらいだろうか。 「実は、舞華さんとの会話を聞いてしまって…」 …えっ!?いや、それって告白の話だよ、ね? 確かに突然そんな会話を聞いたら、誰だって驚くだろうが、こんな、気の弱そうな子がわざわざ言うだろうか。 私がそんな疑問を持っている と、その女の子が言った。 「私…綾野とは昔からの幼なじみで、ずっと片思い中なんです…」 「は!?あ、いやごめんなさい」 てことは…。舞華のライバル。 というより、舞華がライバルなのか?どっちにしろ、驚きな訳で…。 「何か、ごめんなさい…」 私が謝ると、その子は首をありったけの回数横に振った。 「いえ!いつまでも、告白しない私が悪いんです…。えっと。なので、今日告白しようかと考えていて」 「は!?あ、またごめんなさい…」 何と言おうか悩んでいる私に、彼女は真っすぐ言った。 「私の告白を、手伝ってもらえませんか?」 そのつぶらな瞳につい、背中を押された間抜けな私が言った言葉は、 「も、もちろんです!」 私がよく頼られるのは、この安請け合いのせいかもしれないな。 私は心の中でそうひっそり思った。 「…あっ。綾野君が来たよ」 私は舞華を綾野君がよく通るという、廊下に連れ出した。 私がそう伝えると、今更手鏡を取りだし身だしなみをチェックしている。 「ちょっとっ。行っちゃうよ!」 舞華をそう急かすも、心の中では(まだ、行くなよ~…)と思っていた。 すると、身だしなみチェックが終わった舞華が、綾野君が今歩いているだろう廊下に転がろうと(演技で)した、その時。 「あ、綾野!待って…」 私は必死で舞華の制服を引っ張って、止めたのだ。 そして、今綾野君の目の前にいるのは… 「麻子?」 ちらっとのぞき見したとこから見えたのは、あの名前も知らない、女の子だった。 麻子ちゃんと言うらしい。 「私綾野の事が好きなの!…私で良かったら…つ、付き合って!」 「俺も…好きだ!」 私は心の中でガッツポーズをした。 これで、すべて解決… 「待ちなさいよ!」 だったのに。喜んでる間に手が緩んでしまい、舞華が飛び出してしまった。 「あなた!正々堂々勝負よ」 あー…。また、始まった。 でも、私の体は自然に動いた。そして、麻子ちゃんの横に立ちこう言い放った。 「私も麻子ちゃんに加勢するから!見てなさい舞華!」 麻子ちゃんも、舞華も驚き、固まっていた。 あれ?言い過ぎた?でも、言いよね。 私は誰の言いなりにもならない。奴隷じゃないから。 でも。 誰かの手助けはしたい。 気弱な女の子に勇気を出してほしい。 キューピッドは御免だけど! END こんにちわ(o・・o)/~ 利久です。「キューピッドは楽じゃない」読んでくださりありがとうございます!何度も書き直したお話なので、良かったら感想やアドバイス書いてくださると私は飛び上がります!笑
いろんな相談先があります
子供のSOSの相談窓口
チャイルドライン[特定非営利活動法人
チャイルドライン支援センター]
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
そっち側にたってみるのもアリですよね!!
なるほど・・・キューピッド目線ですか・・・すごいですね!