鍵鍵盤
そこには、古く錆びた細い鍵が置かれていた。いや、落ちていたと言った方が正確だろう。ただ暗くて古くて誰にも使われてない館。ここは図書館だったようで、何百年も前からあるらしい。そして古く破れたり汚れたりした本が散乱していた。誰かが片付ける様子もなく、放置されていた。にしても、凄く西洋風な図書館だ。錆びた鍵を拾うと錆びた鍵の下にシールが貼られていた。シールには “鍵鍵盤” え?鍵かぎ…けんばん?何それ。 私は無視して少し奥に行った。ほこりっぽくて薄暗くて、不思議な匂いがした。少し甘い、花の匂い。 図書館だったはずなのに奥には本はおろか、家具がなかった。広い部屋なのに。電気のスイッチを見つけ、つけると壊れてないのか付いた。しかし明かりは弱々しく点滅していた。少し暖かい部屋になった。よく見ると壁に鍵盤の絵が描かれていた。鍵…鍵盤?私は鍵を持ってきて、鍵盤の絵に当ててみた。突然、絵が光り奥に進めるようになった。 奥は素敵な素敵な楽園だった。 怪しげな男がいて。その男は 「こちらの世界へようこそ。図書館に足を踏み入れた勇気のある者だね。君はなんという?」 私は笑った。 「何いってるの。知ってるでしょ」 男は薄く笑った。 知ってて当然だ。 だって私はここの持ち主なんだから。 私が図書館のリーダーだったのだから。男に仕掛けてもらい、遊んだだけ。 もうここの住民なのだ。