(短編小説) 孤独の狼
僕は狼。いや、人狼と言った方がいいのか。 僕はとある国の小さな田舎町に住む普通の「人」だった。 町の皆や家族と楽しく暮らした。 だがあるとき、 隣町は、僕達の町に散々被害ばかり出した。 というのも、動物、食料、何かを作る材料も、奪ったのだ。 自分達の事なら何が何でも奪う、悪い奴らだ。 度々僕達の町の皆は死んでいった。 僕の家族は占い師。 未来を見通す能力を持つ。僕も能力を持つ仲間だ。 家族は町の皆に「このままじゃ町は滅びる」と言ったそうだが、 町の皆は聞かなかったらしい。 次第にこの町は滅びた。 なんとか助かった僕と僕の家族は、どうしようか迷ったそう。 住む場所も、食料も無い。 …ここからは悲しい話だが、 親は僕を山奥に置き去りにし、どこに行ったか未だに分からない。 僕は幼いながらも山奥を進んだ。 すると一匹の狼に出会った。この出会いはのちに僕を変える。 狼は僕を育てようと思ったのか、他の狼と共に暮らす日々が始まった。 確かに、僕は狼なんかじゃない。「人」だ。 だから最初は他の狼に怪しまれたりもした…。 僕は人の言葉も狼の言葉も分かる。 だから、親狼は僕に色々と頼んだりもした。 僕は大きくなり、「人」が住む今ある町に行くこともあった。 その辺りは随分変わり、全く違う場所だった。 僕は、基本、「人」は愚かだと思う。 頭が良いのは、良いこと悪いこともあるんだ、と。 ーーーーー ある時、「人」の僕と同じくらいの男の子が森に迷い込んだらしく、 僕は案内をすることになった。 男の子は僕を見ると羨ましそうにした。 なにが、「凄い、かっこいい」だ…。凄くもかっこよくもない。 人狼がかっこいいか? 男の子は歩きながらこんな話をした。 「僕の町、みんなが楽しく暮らしている」と。 ふいに、涙が止まらなくなった。こんなことを思いっきり言いたくなった。 「僕は、孤独なんかじゃない!」 …いや、孤独だ。狼はただの動物だ。 自分を保護しただけ。育てただけ。 本当の家族はどこに行った? 山道から、夕日がさす。気付かぬうちに夕方になっていた。 男の子は、町に向かった。「ありがとう」、と言い。 僕が帰る頃には、もう夜だった。 一瞬、僕はなんなのだろう、と思った。 「人」なのか、「狼」なのか。 …月は山を照らす。 僕は、分かった。 …月は僕を照らす。 「僕」は「僕」だった。
みんなの答え
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ふ、ふえ~
語彙力分けてください。(切実) 読んでて、ああ、いい作品だあと思ってました! かっこいーと思います!