手のひらに睨まれる
私は走った。 彼にこれ以上近づいてはいけない。 そんなの、痛いくらいわかっているのに... あっ 足が滑って私は尻餅をつく。 「...大丈夫...ですか?」 不意に差し出された彼の手を一瞬握ってしまいそうになる。 でも私は自分で起き上がる。 「だっ、大丈夫です。じゃあ」 私は黙ってその場を立ち去ってしまった。 彼は少しずつ追いかけてくる。 (ああ、なんて事を...) 手のひらにぎろりと睨まれて、私はゾッとする。 こんなにも自分の手のひらにゾッとした事は今までに無かった。 ...初めて会った時、私は彼の優しさに思わず恋に落ちてしまったのだ。 彼は、優しそうな顔をしていた。 そして、柔らかそうな手をしていた。 そして、本来ならば恋をしてはいけない、というか出逢ってはいけない人だったのだ。 私は誰にも気付かれぬように声を殺して泣いた。 なんで会ってしまったのだろう? あの時こうしていれば、ああしていれば。 後悔が次々と押し寄せてきて、ますます泣けてしまう。 「...泣かないで」 彼が息を荒くして言っている。 でも言われるほど私は悔しくて泣く。 近づけなくて悔しい。 こんなにも好きなのに、恋人になれないのが悔しい。 なんで恋人になれないのかって? だって、 だって、 だって私は、...彼と違って人間じゃないから。 こんにちは、大福餅です。 人間の男の子に恋をしてしまった百々目鬼(とどめき)の話です。 手のひらに睨まれる、というのは百々目鬼の腕に無数の目玉が付いている事から思いついた表現です。(なんかかっこいいと思ったんです。出来心でした) 近づきたいけど近づけない、みたいなもどかしさを書きました。 (語彙力と文章書く力があまり無いので文章が変でしたらごめんなさい...) 良ければ感想・アドバイスお願いします。
みんなの答え
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近づきたい…
こんにちはぁ!エナガ大好きなシマエナガでーす! 切ない…とても近づきたい…泣 そして彼優しい…(理想の彼だ!笑) 大福餅さんの発想がすごい! だって、妖怪の百々目鬼が人間に恋をするってストーリー、私なら思いつかないw 題名もかっこいい! そして、なんと言っても読みやすい!(上から目線ですいません) 同い年!?年齢見たとき超驚いた! 良い小説をありがとう! では!
感想
最後がすごいかわいそうな展開! 短編小説にいい!
素敵すぎる‥!!
クルミです(。 。`) 素敵すぎます‥!!そしてすごく切ない‥。 手のひらに睨まれる、って、女の子の方が百々目鬼だったからなんですね。なるほど‥!! すごくよかったです!!感動しました。