【短編小説】ノロケです
小鳥遊美姫。 彼女はこの町のマドンナである。 名前の通り見た目は姫のように美しく、スタイルが良くて、頭も良く、運動もでき、思いやりがあって、花が咲くように笑い、仕草もおんなのこらしい。 つまり、完璧。 だから彼女はモテモテだ。 どんな男子も彼女と目があえば、いや、目を合わさずともイチコロである。 「俺の好きなタイプはああいうやつじゃない!」、「俺は女子が大嫌いだ!」 こんな友達も彼女と会って数分後にはメロメロになっていた。 絶妙な上目遣いに、ふわふわとした雰囲気と見た目、自然なボディタッチに、コロコロと変わる表情に、小鳥のさえずりのような声、時々ドジで紅く染まる頬。 とにかく可愛いと評判。 ここで女子の皆様は思ったのではないか。 「えっ、それってもしかして…。」 そう、その通り。 彼女のこの可愛さ、完璧さは計算である。 無論、これを知っている者は僅かだが。 ここでクイズ。彼女はどうして可愛こぶっているのか。 男好きだから?モテたいから? ハズレ。 正解は、好きな人に好かれたいためである。 つまり、他の男で練習しているのだ。 なかなか酷い話だが、彼女は必死なのだ。 こうして彼女はその好きな人、彼女の幼なじみの檜木颯人のもとへ行く。 しかし、未だ彼女が檜木颯人をオトせてないという噂が校内を飛び交っている。 ここでまたクイズ。なぜなのか。 檜木颯人が難攻不落だから?本当はもうオトせているのか? ハズレ。 彼女は颯人の前では計算できていないからである。 どんな難しい数式も解ける彼女だが、颯人を前にすると緊張でカチコチに。 そんな彼女だから、ギャップ萌えだとか言って、本来可愛こぶる女子を嫌う女子達には好かれている。 そんなこんなで、彼女は今日も颯人に好きになってもらおうと奮闘している。 「お前、いい加減にしろよー。」 「そうだよ。お前のノロケ話、何回聞かされたと思ってんだよ。」 「聞かされる俺らの身にもなってみろよ。」 「さっさと付き合え!」 「早くしないと冷められちゃうぞ!」 みんなに囃し立てられるなか、美姫が駆け寄ってくる。 「ねぇ、は、颯人。おはよ!」 おはようと返す。 紅潮している顔に、うっすらと浮かぶ笑み、会話を試みようとパクパクする口、泳ぎながらもこちらを見る潤んだ瞳。 可愛い。 好き。 こうして、すでに何年も前から美姫のことが好きな俺、颯人は、彼女のあまりの可愛さに今日も告白しそびれ、友達に呆れられながらノロケるのだった。
みんなの答え
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めっちゃ好きです
めっちゃ好きです。 めっちゃ好きです。
うわあ
幸せになれるタイプの小説か… 大好き!(((は?