十五夜~変わらぬ想いを月に~(恋愛)
暗闇の中、柔らかい光をポウっと放ちながら浮かぶ満月。 そう、今日は十五夜。 十五夜、というか満月になると、君のことを思い出すんだ…。 あれは確か、1年前。 その日も綺麗な月だった。 「今日は十五夜かぁー。」 俺はもぐっ、と団子を食べながら、ベランダから月を見上げた。 月ってなんか不思議だよな。 模様があるみたいで。 ウサギ?ザリガニ?あれ、女性だっけ。 どうでもいいことを考えながら月を見つめていると、月に女の子の影が映った。 驚くことにその影は、どんどんこちらに近づいてくる。 「ん…。目の錯覚…?」 目を擦りもう一度開けると、目の前に女の子がいた。 「こんばんは。」 「のわぁっ!?だ、誰!?」 ふふふ、と女の子は優しく笑う。 「今夜は月が綺麗ですね」 「あ、ぁ。そうだな?」 信じられない光景に目を見張る。 ピコピコ。 ん?うさ耳…? 「なぁお前。ハロウィンでもないのに、なんでコスプレしてんの?」 「これ?コスプレじゃないわよ。私ウサギだもの。」 「…は?」 まてまて、これは夢だ。 こんな美少女がウサギで、月から降りてくるなんて。 「ふふっ。十五夜にしかこっちには来れないもの。信じて貰えなくて当然かもだけど」 その子はずっとニコニコして、笑顔を絶やさない。 「それよりウサギさんよー。なんでここに来たの?」 「あら、それは最初に伝えたはずなんだけど…」 「はぁっ?」 俺は変な声を出してしまった。 「まぁいい。それより、お前月から来たの?」 「そうよ。月には国があって、私みたいな子がいっぱいいるの。」 そう言ってニコッと笑った。 その子の笑顔に、ついドキッとしてしまう。 ん、まて。 これは一目惚れってやつか? だとしたら、俺が惚れたのはウサギ…? 照れ隠しのために少し下を向くと、ウサギのやつはスクッと立ち上がった。 「じゃあ私、そろそろ帰るわね」 「えっ、もう!?さっき来たばかりじゃ…」 「仕方ないわ。ここにいられるのは1時間だけだもの。」 その瞬間なんとなくだけど、うさ耳がしょぼんと下を向いた。 「あ、名前。お前、名前は?」 「ルナ…。覚えてない…?星夜。」 「え?」 その子は初めて、悲しそうな顔を見せた。 ドクン。 ルナってまさか…! どんどん記憶が蘇る。 交通事故でなくなった、俺の彼女…。 あまりにも衝撃的すぎて、ショックでほとんど記憶になかった。 ふわっと1人の女の子の笑顔が浮かぶ。 「なん、で?お前死んだはずじゃ!」 「生き返り?というか、幽霊に近いかもだけど…」 そういうとまた笑顔を浮かべ、ふわりと髪を揺らした。 「まてっ、まだ行くな!もう会えないんだろ!?」 「また来年の十五夜、ここにくるから。楽しみにしてるね…」 そして青い瞳に涙が光り、俺の手へと落ちる。 「星夜、月が綺麗だね…」 そう言いながらルナは消えた。 そこから知ったんだ。 「月が綺麗ですね」の意味は、「あなたを愛しています」ということを。 ルナはきっと、ずっと俺の事好きでいてくれて逢いに来てくれたんだな…。 そう思うと胸がズキンと痛み、どうしようもなく苦しい。 そんなこともあったな。 今日は十五夜。 あれから1年か…。 「ルナ、来てくれんのかな…」 そう言って月を見上げると、月からふわりと女の子が降りてくる。 「久しぶりだね、星夜。」 「待ってた。おかえり、ルナ」 「ただいま。」 そう言って、お互いを見つめ合う。 「星夜、月が綺麗だね」 「ずっと前から綺麗だぞ、月。」 「えっ」 ルナの顔が赤くなる。 「そうだね。ずっとずーっと前から綺麗。」 俺、同じ人に2度恋したんだな。 年1度しか会えなくても、例えウサギだとしても。 俺は月を見つめながら、何度でも恋をする…。 そして何年でも、君と会えるのを楽しみにしてる…。 2人は優しい光に照らされ、ゆっくりと微笑んだ。 ーーーーーーーーーーーーーーー あーやです^^* 今回は十五夜をテーマにかいてみたしました。 今年の十五夜は、10月1日だそうです。 前も満月のお話書いたのでちょっと似てしまってるかもですが、楽しんで頂けたら幸いです(*^^*) 星夜の言った「ずっと前から綺麗だぞ」っていうのは、「ずっと前から愛してる」って意味ですよ♪ 良ければ感想、アドバイス、リクエストなども待ってます!
みんなの答え
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小説、読んでくれてありがとう!
こんにちは。にゃーみです!『悩みの定義』読んでくれてありがとうございました!小説、上手なんですね!参考にしたいと思います。ありがとぉぉぉ!
発想が凄い!憧れる!
こんにちはぁ!エナガ大好きなシマエナガでーす! え…凄すぎない? その一言しか出てこないw それに読みやすい!改行が上手い! なんか十五夜が楽しみになってきた! 10/1だっけ?ウサギに会えないかなーw 余談失礼しました。 では!
素敵だぁ~!
こんにちは!(こんばんは!) ルナちゃんと星夜くんの物語…本当に素敵でした!! ぜひぜひ、次の作品もお願いします!
衝撃です。
あの、碧です。 この話のほうがすごいと思います!! 衝撃的な結果で鳥肌が立ちました!! あと、「ずっと前から綺麗だぞ」のとこの、 この言葉、よく思い浮かびましたね! 感動しました!!
やば…ほんと……すごいよおお!
やばい…すご! あ、すずです! ほんと…ね わたしが好きなシーンは【そして青い瞳に涙が光り、俺の手へと落ちる。 「星夜、月が綺麗だね…」】 です!感動しました! なんと現せばいいものかっ… アドバイスなんかありません!(いい意味で) ひゃくてんまんてんです! これからも、もっともっとすごい小説書いてください! わたしからは以上です! では♪