短編小説みんなの答え:2

花火と初恋

 不思議な感じがする。なんだか、あの夏を思い出すような。  あれは小学生の頃。僕が家族と花火を見に行った、夏祭りのことだった。  「みんな、どこにいったんだろう…」 人が多かったから、家族と離れてしまった。すると急に、腕を掴まれる。その方向を見ると、僕と同じくらいの歳の女の子が立っていた。可愛らしい、華がある女の子だった。 「…誰?」 「私は花火。君、もしかして迷子?」 確かに迷子だが、なんだか恥ずかしかった。 「うん、家族とはぐれちゃって…。」 「大丈夫。すぐ見つかるよ!」 そういって、花火は優しく微笑んだ。なんだかその笑顔から目が離せない。空に咲く、花火みたいな笑顔から。    家族を探し始めて、5分ほどたった。 「どこだろうね~。」 と言う花火の方を見ると、僕の方を向き、また笑ってくれた。彼女の笑顔を見るたびに、胸が締め付けられるような、ドキドキするような、不思議な気持ちになる。 「まあ、焦らず探そう!それに、君の家族を探しながら、君と話すの楽しいから!」 僕と話す、といってもほとんど花火が話すだけだった。その話は、面白かった。そして彼女はすごく明るかった。なんだか、自分まで面白くて明るい人になったように感じてしまう。また、胸が締め付けられる。  「あ!君の家族、あそこにいる人たちじゃない?」 急に大きな声を出す、彼女の視線の先を見ると、僕を探しているらしい人が見えた。花火は、 「よかった、見つかって。」 と言い、ホッとしたような、でもどこか寂しそうな顔をした。その顔は、最初に見た花火の優しい笑顔にとても似ていた。するとすぐに、どこかへ行ってしまった。お礼も言えずに。咲いてすぐ空に消えてしまう、花火みたいに。  そして今、僕は中学生になった。そして、人生で初めて彼女ができた。自分でも信じられないけれど、相手から告白され、付き合うことになったのだ。  これが、初恋というものなのだろうか?その答えは知っているはずだ。  いくつになっても思い出す。あの笑顔、明るい声、面白い話、仕草。  花火のような、あの少女のことを。  

みんなの答え

辛口の答え

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綺麗で好き!

描写の丁寧なお話で、綺麗に物語が進んでいくのが、読んでいて気持ちよかったです! 私的に「明るい人と喋っていると、自分まで明るくなった気がする」みたいなニュアンスのところが、すごく共感しました。 明るい子ってそういう、周りまで影響させていくところが好きです。それをとっても上手に表現してて、尊敬します…! 素敵なお話ありがとうございました♪


お~

初恋と花火の組み合わせいいね! 一目ぼれ…かな?


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