短編小説みんなの答え:1

オルフェウスが見たものは

「ただ前へと進むのです。 振り向いてはいけません。 何があっても、絶対に 。」 目の前の白いローブに身を包んだ女性はそう言って姿を消した。 これは僕のための試練なのだろう。いや、試練というよりは罰の方が正しいか。 当たり前だ。犯罪を犯せば刑務所へ入れられるし、仲間を裏切れば報いを受ける。罪の重さは人それぞれだが、みな共に罰を受けるものだ。 そしてついに僕にもその罰を受けるときが来たのだろう。 目の前に続く道をただ進む。もうどのくらい歩いているかも分からない。薄暗くて、周りがどうなっているのかも、自分はどこへ進んでいるかも分からない。 でも、前に進まなければ。頭には謎の女性の言葉が延々とリピートしていた。 “ 振り向いてはいけない ” そう言われれば振り向きたくなるのではないか。 しかし、僕にはそんな勇気持ち合わせていない。振り向いてみたいが、もし振り向けば、全てが終わってしまうような気がした。 静まり返っているこの空間では、僕の足音がよく響く。自分の発する音以外何も聞こえなくて、不安と恐怖が頭の中をぐるぐると駆け回る。しかし、溢れそうな涙をぐっと堪え、1歩、また1歩と足を動かす。 「ねえ」 突然の声に体がビクッと大きく震えヒュ、と息が詰まる。 後ろからの声で思わず振り返りそうになるのを視線を下げて堪えて、いつの間にか歩くのを中断していた足先をじっと見つめる。 聞き覚えのある声。何故だか分からないけれど、その声を聞いて今すぐここを逃げ出さなければならないような気分になる。 「ねえ。また」 その先に紡がれる言葉を聞きたくない。 どっと、それまでの恐怖と言いようのない何かが一気に押し寄せ、声にならない叫び声を上げながら僕は全速力で走り出した。 ただただ泣き叫んで、走った。 どうして。どうして。僕がこんな目に合わなければならない。 怒りのような、悔しさのような思いが頭を真っ白にする。 気づけば僕は前にうずくまるようにしてへたりこんでいた。 足は小刻みに震えていてもう歩けない。地面についた手に涙がボタボタと零れる。 もう随分と走ったはずなのに、先は相変わらず道が続いている。一体どこまであるのだろう。 充分苦しんだ。なのに。なのに相変わらず道は終わらないのだ。 いつになったら僕は救われる? 「ねえ。」 あ、と口からは間抜けな嗚咽しか出なかった。 もうダメだ。逃げられない。 「また、」 違う、ちがう。僕は、そんなつもりじゃ 「また逃げるの?」 ネエ? ────────────────── どうも、お豆太郎じゃ。 考察とかしてくれると自分が喜びます。感想やアドバイスも大歓迎です。 でもかなりふわっとした文章なので雰囲気楽しんでくれたら良いです。 最後に!ここまで読んでくれてありがとうございました!

みんなの答え

辛口の答え

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同い年ー!

凄く綺麗な話だなーと思いました。


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