万年筆
ことりとペンを置いた。 ダメだ、仕事が全然進まない・・・ そろそろ真上を指すであろう時計の針を見つめ、ため息をつく。 頭に入れておかなければならない書類を読んでも、内容が一切頭に入らない。書き仕事では誤字をしまくり、この数時間で何枚紙を無駄にしただろう。 『・・・ちっ』 原因は分かってる。 俺の頭の中を占領しているのは、彼女の姿だった。 彼女は特に、目立った所の無い奴だった。ミスはほとんど無いが、何か大きな成果をあげる訳でもない。 俺も、つい昨日までは気に留めた事すら無かったのだ。 ただ、今日の午後。会議に向かう途中、俺が落とした愛用の万年筆を、彼女が拾ってくれた。彼女は拾い上げた万年筆を見つめ、ふと動きを止める。 『・・・待ってください。これ、壊れてますよ』 壊れている?・・・確かに、最近インクの出が悪いような気がしていたが。 『この程度ならすぐ直りますが・・・修理、しましょうか?』 頼む。そう言えば彼女はにっと笑って、てきぱきと万年筆を分解し始める。 『あー・・・ここにインクが詰まっちゃってますね。あと、少し内部機構が歪んでる』 ペン先の部分をトントンとティッシュで拭う。細い指先が、踊るように歪みを直していく様子は、見ていてちっとも飽きがこなかった。 『よし、多分これで大丈夫です』 手渡された万年筆は、彼女の手の温もりが移っていて、僅かに温かい。礼を言うと、彼女は少し照れ臭そうにはにかんで、それではと踵を返したのだ。 ・・・彼女が直してくれた万年筆を、きゅっと握りしめる。 明日、礼と称してお茶にでも誘うか。 ・・・手につかない仕事は明日以降に回す他なさそうだ。 夏休み序盤の小学生かよと、苦笑いを溢した。 彼女の事を、もっと知りたい。 どんな風に彼女を誘おうかと考えながら、俺は眠りに落ちていった。
みんなの答え
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ぇっえっえっうま!
うまうまうまうまうまうまうずき☆☆☆☆すごすご小説のセンスありすぎMaas
うますぎるっ!
また書いてください~
すごい!!!
こんにちはこんばんわ!わんこそばです! 凄すぎます!! えっ!えっ!凄すぎる←語彙力崩壊 表現が素晴らしいと思います!! 本物の作家みたいですね!! 文章もまとまっていて、読みやすかったです!もっといろんな方にも読んでもらいたいなー これからも書いてください! あと、コンクールなどにも応募してみたらどうでしょうか? 応援しています!! ☆バイワン!☆
すごすぎる!
文章がまとまってるし、本物の小説家さんみたいな書き方(本当にありそうな物語)で、スッゴいです!!また小説書いてください!ファンになっちゃいました(照)!
こんにちは!
表現が綺麗で内容も面白かったです! また書いてください!