ラベンダーのかおり
「いいかおり。このかおり、」 思わず呟いた。 「そ。ラベンダーだよ。」 優しい口調で答えてくれた彼が大好きだった。 彼はいつもラベンダーのかおりがした。洗剤はラベンダーのかおりがするものを選んでいるそうだ。 私はそのかおりが好きだった。 その日から、私はラベンダーのかおりがするものを好むようになった。 中でも気に入っていたのが、ラベンダーのかおりの香水だった。 中学3年になった今、私は東京に居た。 去年の春、田舎町から引っ越しをして来た。 友達との別れはさみしかったけど。 そして、おぼろげにしかおぼえていない彼とも。 「それ、香水?いいかおりだね。」 「うん、ラベンダーのかおり。いいかおりでしょ。」 少し自慢げに答えると、友達は 「ラベンダー好きなの?」 「うーん。嫌いではないかな。何でラベンダーなのかは私もよくおぼえてないけど。」 「なにそれー。」 笑われてムカッとしたけど、おぼえていない私が悪くて言い返せない。 いろいろ友達と話しているあいだに、ホームルームを知らせるチャイムがなった。 担任が入ってくるなり 「今日は皆にいい知らせだ。なんと、転入生がきたぞ。倉本、入ってこい。」 「はじめまして、倉本奏太です。 千葉県の田舎町からきました。 そこは、いっぱい神社があって素敵な場所でした。 が、ここもとても素敵な場所です。 慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、よろしくお願いします。」 カッコいい。 爽やかな彼に、思わずみとれてしまった。 「席は、窓際の一番後ろに座ってくれ。 日の光でうとうとするなよー。」 「大丈夫です!」 ドッと笑いがおきる。 彼は席に着くと、 「えっと、河野さん、、、だっけ。よろしく。」 「よ、よろしく。」 「いいかおりだね。ラベンダー?」 驚いた。一発でかおりを言い当てるなんて。 「そう。よく知ってるね。」 「俺、ラベンダーのかおりが好きなんだ。 それに、前いた学校にいた好きな子がラベンダーのかおりがして。 もう引っ越しちゃったけどね。名前も思い出せないし。」 ショックだ。 彼に好きな人がいるなんて。 でも、少し希望もみえた。 おぼえてないなら、好きになってくれるかもしれない。 そのときハッとした。 もしかして、 「ねぇ、ラベンダーのかおりの柔軟剤使ってる?」 「うん。よくわかったね。」 やっぱりそうだ。 倉本という名前。 ラベンダーのかおりの柔軟剤。 優しい口調。 千葉県の田舎町から来た。 そこは古い神社がいっぱいあった。 全部当てはまる。 あの頃の彼に。 あの頃居た場所に。 「そうか。彼は君だったんだ。」 小さい声でそう呟いた。 あとがき ねこまるです。 どうでしたか? 感想コメいただけると嬉しいです。 え?なぜラベンダーにしたかって? それはですねぇ、私が好きだからです! 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
みんなの答え
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私もラベンダーの香り好き!
こんにちは!こんばんは!おはようの朝です!私もラベンダーの香りが好きです!そして、この話の続きが気になります!主人公が最後に「そうか。彼は君だったんだ」で、あー!続きが読みたい!と思った!そしてラベンダが出てきたときラベンダの香りがした!(きもいですか?)それくらいいい話でした! 私、ねこまる ゆーさんのファンにさせてください!(図々しいですね) でもこれからも応援してます!
キセキ
この2人の再会は・・・キセキだ! 良い小説ですね!
私も~!
私もラべンダ一大好きです! アロマ虫よけという物 つくったんだけど, それにラべンダ一入れちゃったほど!