僕だって生きている。
ねえ、覚えてる? 僕が初めて君と出会ったときのことを。 雨が降り続く午後13時、 ダンボールが原型を留められなくなるくらいの豪雨がもう2週間も続いていた。 無防備な僕は体を震わせながら人の目に付くようにと願っていた。 この大雨と僕の孤独はどちらが先に解消されるだろう、そう思う日々だった。 そんな中、僕を救ってくれたのは君だったね。 こんな姿になった僕に手を差し伸べてくれたのは君だけだ。 嬉しかった。 でも、「孤独だった」ということが確かな現実だということを改めて知り、 弱い自分を悔しく思った。 それでも、それでもやっぱり僕は嬉しかったんだ。 君と過ごす毎日は楽しくて、笑顔が絶えなくて、幸せだったよ。 温かいご飯も温かい寝床も全部君の心みたいだよ。 君が気に入っていたお人形さんを僕が壊してしまったときも、 勝手におやつを食べてしまったときも、 部屋を散らかしてしまったときも、 どんなときでも優しかった。 君は最後にこう言ってくれたよね。 「動物だって生きている。」 僕は今でも忘れないよ。 そうだ、僕だって生きている。 確かに人間ではない。 言葉も喋れないし、箸を持ってご飯も食べられないし、 簡単に動物愛護病院なんて行けない。 でも、同じ世界で生きている。 僕にだって生きる権利はある。それは誰にだってそうだ。 誰がどんな姿でいようとそれが自分なのだから。 僕が捨てられているとき、前を通る人はみんな見て見ぬ振り。 でも君は僕を見捨てなかった。 僕が失敗をしたとき、前の家ではたくさん怒られてたくさん叱られた。 でも君は僕を殺めなかった。 きっとそれは人間に対しても動物に対しても君はそうだと思う。 もう、どこを探しても会うことができなくなってしまった君に伝えたい。 僕は君に伝えたい。 「ありがとう」って。 いなくなってしまってからじゃもう遅いんだ。 だから、だからこそ、僕は精一杯生きるよ。 “僕だって生きている”から。
みんなの答え
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え,天才なんじゃね?
琥珀ですっ!こはく よろしくっ! えーっと世愛さんは天才です! はい。 序論,本論,結論,で話をまとめているし, 単に色々な感情を持てる小説だと思いますっ! また読みたいと思いました!
凄い。凄すぎる……!!
こんにちは、いちごクレープです。 流石ですね。 私が描く小説よりすごい言葉もたくさん使っているし。 設定がしっかりしているし。 最初は人だと思っていたんですけど、 「君が気に入っていたお人形さんを僕が壊してしまったときも、 勝手におやつを食べてしまったときも、 部屋を散らかしてしまったときも、 」 のところで、随分乱暴な人だなぁ笑と思っていました。 ところで、優しい人は、最後どうなったんでしょう…… 学生で、寮に入った?(から会えない) 結婚して、相手の家に住んでいる?(から親戚に預けられた) お年寄り(もしくはなんらかの影響)で、お亡くなりになってしまった? 三つ目が、一番嫌ですね。だけど、可能性は高い……。と思う。寮に入ったなら、卒業したらまた会えるかもしれませんし、長期休暇の時も会えると思います。 もし、ただ単に私の力がなくて、どうなったのかかわからないだけだったなら、すみません! 長文失礼しました。