【短編小説】何色にも染まれる透明でいたかった。
私は昔から人の顔色伺って、愛想笑いをして生きてきた。そうしないと生きていけない気がした。そうしないと親にも友達にも先生にも嫌われる気がした。 だから私は何色にも染まれる透明でいたかった__。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 私の名前は戸山依透。とやまいと、と読む。って、自己紹介してる場合じゃない。 「理音ー、今日も長原くん超かっこよくて!まじすき!」 「いいねぇ…話しかけてみなよ!」 私の前で私を入れずに話をする理音と奏。元は3人グループとしてやっていた。3人でどこかへ行って遊んで話してご飯食べて。でも、いつからかな。拗れていってしまった。私今いらないよな、私空気と化してるよな、と毎日思う。でもそんなこと言えない。ただでさえ誰とも仲良くできず、自分の取り柄もないのだから、表面上だけでも仲良くしていないと。2人の色に染まっていないと。 そう思っていた。 「依透、今日は理音休みだって」 奏に名前を呼ばれたのなんていつぶりだろう。理音が休みだなんて正直どうでもいい。でも相槌を打っていないと、しっかり返事をしないと、嫌われる。 「そっか、残念だね…」 「ね。あー依透。日焼け止め貸してくんない?忘れたわ」 せっかく高いの買ったのに。最初に使うのが奏か。しかも奏、たっぷり使うんだよね。でも貸さないと。失望されるかも。 「いいよ。はい、」 「ありがと、…はい、」 都合良くすり寄ってきて、都合良く帰っていく。でも私もそうかもな。自分が2人の色に染まれるように、必死にすり寄っていった。例え相手をされなくとも。 「あんさ、戸山」 「え、あ、長原くん、」 隣の席の長原くん。確か、奏が好きな子。 「お前さ、ずっと人の顔色伺ってる感じする。愛想笑いすげぇし、辞めたら?それ、」 …は?私がずっとしてきた努力を無駄にされた気分だ。でも図星なのが悔しい。 「人間、何色にも染まれなきゃ駄目なんだよ。だから私は人によって色を変えてるだけ。人に合わせて色をつくってるだけ。そうしないと私は生きてけないの。」 早口で捲し立てる感じになってしまった。あぁ、長原くんに嫌われる。そう思った。本音で話すと嫌われる。自分の色を出すと怒られる。 「誰が決めたん。何色にも染まれないと駄目だって」 長原くんは真剣にこちらを見ていた。瞳の中に曇りはなく、自信に満ちた顔に見えた。 「決め、てはないけど、そうでしょ。愛されるためには、自分を無くしてでも他人に合わせないと」 「戸山は何色が好き?」 「…え、」 突然予想外な質問をされると流石に動揺する。 「あ、赤かな、」 「そう。俺は黄色が1番好き」 一体何の話をするんだ。赤が好きなら何だって言うんだ。 「戸山は赤が好き。その他にも赤が好きな人なんていっぱいいるでしょ」 「…そうだけど…何で突然そんな」 「色は相手によって合わせるんじゃない。どんな色でも好きになってくれる人は絶対いる。突然他の色に気が移ることがあるように、突然関わりのなかった人が戸山を認めてくれることだってあるんだ」 それから私は長原くんと関わることが増えた。今では「私の長原くんなのに」「最低」などと奏や理音に悪口を言われるけど、私はもう気にしない。 何色にでも染まれる透明に依存することはもう辞めた。私は私の色で生きて、それを認めてくれる人に出会おうと思う。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 初めまして!翠です! どうだったでしょうか? 小説書くの初でむずすぎました( ; ; ) コメント、アドバイスお願いいたします。
みんなの答え
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面白かったです!
三人グループって、結局は2対1になってしまいますよね…。そして空気になる。 女子グループのあるあるがリアルに描写されていて凄いと思います! 「どんな色でも好きになってくれる人は絶対いる」って名言ですよね。奏ちゃんが好きになるのもよく分かる。依透ちゃんには頑張って、悪口にも屈しないでほしいです! あとめちゃくちゃ個人的な思いですけど、依透ちゃんは「赤」が好きで、長原君は「黄色」が好きで、どちらも暖色系が好きって、相性よせげだなァ…なんて。思ったりなんなり。
いい話…(*´∀`)
長原くんめっちゃ良いこと言うやん! 正確イケメン過ぎ…/// 最後の、 私は私の色で生きて、それを認めてくれる人に出会おうと思う。 ってとこ好き~!
これ,小説描くの初めてなのッ!?
やあやあ,侍ジャパンだよん!!イェーイ!!小説読むねー♬ …(三分後)えぇ!?コレ小説描くの初めてなのッ!?すげぇ!!アドバイスしなくても,超一流な小説だよ!∑(゚Д゚)素晴らしい!!ぼくも負けずに小説描くぞーメラメラ((コイツマケズギライだからゴメンねm(._.)m じゃあ,サイナラ☆