【短編小説】同性に恋するのはどうせ叶いませんか?
「うわ最高那奈まじすき」 「私も綺羅のことすき」 綺羅はきっとまだ知らない。私の"すき"が綺羅の言う"すき"と違うことを。 ------------------------------------ 私は鍵山那奈。突然だが、私には好きな人がいる。それは幼馴染であり親友である加藤綺羅だ。"かぎやまなな"と"かとうきら"で出席番号が近かったことから、小1の4月に出会った。そんな私たちの関係ももう中学校卒業式2日前。9年目に差し掛かろうとしている。 「那奈ー!昨日A高校の制服採寸行ってきたの!ちょーかわいくて!」 綺羅はおしゃれで顔も可愛い。短所は勉強が苦手なことくらい。私は勉強ができる方なので、高校からは離ればなれだ。 「へーいいな!私の高校ちょっとださいからなー、綺羅の制服姿、見てみたいなぁ」 ついぽろっと本心が出る。それに対して当たり前じゃん、と綺羅が言う。 「うちらの仲なんだから高校で制服プリでも撮るっしょ、あはは」 何度も聞いた笑い声。私はこの笑い声が大好きだ。 [私の勝負は卒業式] 中3の4月に決めた予定通り、私は卒業式に告白する。私は綺羅にどう思われようが気持ちを伝えるんだ。今の関係性の心地良さに甘えてなんていられない。 「ついに明日か」 「今にも泣き出しそうだなー、私那奈いなくてやってけるかな」 私の言葉横取りすんな、と思ってしまう。9年間、毎日顔を合わせた私たち。そんな関係性が、明日終わる。 「綺羅はさ、明日好きな子に告白とかするの?」 あはは、と笑う綺羅。 「しないよ。てか好きな子なんていないし」 そうだよね。私のことだって好きじゃない。何当たり前のことに落ち込んでんだ、私。 「鍵山那奈」 「はい!」 卒業証書を受け取る瞬間。あぁ、卒業するんだな、それと同時に私たちの関係も終わるんだな、そう思った。涙が出そうだったけど、壇上で泣くなんてできない。 「加藤綺羅」 「はい!」 いつもより大きい声ではきはきと返事をし、堂々と歩く姿。もう綺羅をみるのも最後かもしれない。あぁ、もうだめ。泣いちゃうじゃん。 「那奈泣きすぎね、あはは」 「だってぇ…うわぁ!!」 「あはは。んで、話したいことあるって何よ、体育館裏って初めて来たかも」 もしかして、、喧嘩?と手を振る綺羅。 「あのね、ずっと好きだった、大好きだった」 「え、っと、」 困惑する綺羅。そりゃそうだよね。困らせちゃってごめんね。 「引かれるよね、ごめんね。もう忘れてくれていいから」 「忘れないよ、忘れらんないよ。那奈、ごめん。私、那奈の気持ちに応えられない。でもね、私那奈のこと大好きだよ」 これからも、今までも、と付け足す綺羅。 私たちはその後、高校に入学した。未練はあるかって?そりゃ、ずっとショックだった。でも私は今でも綺羅と週一くらいで通話するし、月一くらいで会っている。私は未練たらたらだけど、この関係性が大好きだ。 ------------------------------------ どんな形であれ愛の形は変わらないと思ってます。この作品を読んでくれたみんなに、最高の出会いがありますように。
みんなの答え
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カンドー。
.。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+ .。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+ .。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+ 「同性に恋する」というタイトルから読ませてもらいました。 私自身は女子で女子にも男子にも恋するので…。 いつも、恋愛小説やマンガを見るたび、 「異性愛ばっかりでつまんない…」と思っていました。 そんなときに出会ったのが、このお話でした。 「叶わない恋でも幸せになれる。」 感動しました。 .。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+ .。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+ .。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+ ありがとうございました!
素敵ですね
同性愛がテーマの作品で、とてもリアルなオチになっているんですね。 二人は結ばれなかったけれど、それでも関係が続いていくというところに救いがあるように思います。 那奈ちゃんが告白したときに拒絶されなくてよかったです…! 今の世の中も、同性愛が許容される時代になっていくといいですよね。
嬉しかったです
こんにちは 物黑(モノクロ)と言います 長くなっちゃってすみません タイトルを見て、読ませていただきました 僕も同性愛者で、男の人が好きです 最後の、 「どんな形であれ愛の形は変わらないと思ってます」 の言葉に思わず泣いてしまいました ずっと否定され続けていたので 翠さん、こんなに素敵な小説を書いてくれてありがとうございます これからもずっと応援しています