友達の恋が優先です。
「ね、この人達知ってる?今人気のグループ!どう?かっこいいと思わない?」 「え?誰それ、知らない。あとかっこいいとも思えない」 ズバッと言われて、私はガクッと机につっぷした。 「もぉー、全部知らないじゃーん。流行りのグループ他にないよ?」 「だからそんなの知らなくていいんだってば!興味がわかないんだもんっ」 怒ってないのにぷくっと頬をふくらませている紗綾は、とってもかわいい。 紗綾はいいなー、可愛くて。 こんなこと本人に言えないけど。 茶色のふわふわしている髪、大きくて丸いピンク色の目、小さくて華奢な体。 どれをとっても一級品で、男子からとても人気のある女子。 そのうえ鈍感、変なところでズバッと言う性格、かわいい仕草。 なんだか愛おしくて女子から見ても大事にしたい女の子。 ・・・なんだけど。 それは私だけみたい。 みんな男子にちやほやされてるって嫉妬してるんだよなあ。 ぶりっこ、わざとに決まってる。 そんな悪口を聞いたことがあるから、それは確定だ。 「どうしたの、水華?考え込んじゃって」 「えっ?ああ、ちょっと考え事」 そんな言い訳をしてからふと、廊下を見る。 「ねえ、なんだか騒がしくない?」 「ええ?・・・まあ、たしかに」 首を縦に振って、紗綾も視線を廊下にうつした。 「見に行ってみる?」 なんだか興味がわいて、笑顔を見せた。 「うんっ」 それは紗綾もおなじらしく、二人で一緒に席を立った。 そっと見てみると、人の輪ができていた。 その中心には、一人の男子生徒。 「は?」 おかしい。 だって、私が紗綾に見せてきたどんなグループの人達よりも。 誰よりも、あの人はかっこいい。 黒髪、切れ長の青い目、スタイルのいい体。 ほんとにかっこいい。 少し笑った顔はきっと誰でも虜にするだろう。 私だってドキッとしちゃって、恋をしているような感覚に陥った。 びっくりしすぎて紗綾を見ると、紗綾も息を呑んでいた。 「か、かっこいい・・・」 顔を少し赤く染めてポツリとつぶやく。 それを見た瞬間、紗綾もあの人に恋をしたんだなって思った。 ・・・紗綾、”も”? ”も”ってことは、私もあの人に恋をしたってこと。 えー・・・・・・。 かなわないじゃん、こんなの? ていうか叶っちゃダメだよ。 私、紗綾にはずっと彼氏をつくってほしいって思ってたのに。 今更好きな人が同じだからって紗綾の夢を壊しちゃダメ。 もしかしたら、紗綾がこの人以外にこのあとの人生恋をしないかもしれないから。 ・・・これは、チャンスだよ。 前の私にとったら自分の夢が叶うくらいのもんじゃん? うん、応援しないと。 私は、紗綾と比べて、この人以外に好きな人ができる可能性の高い人間だから。 一年後。 私はあれからああいうふうに自分に言い聞かせて、がんばってあの人と紗綾をくっつけた。 今はラブラブカップルとして学園でとても有名。 ・・・これで、よかったんだよね。 私の思いなんていらないもの、これからさき、私には好きな人が現れる。 ・・・紗綾、結婚して幸せになってね。 応援してるよ・・・。
みんなの答え
※きびしいコメントを見たくない人は
「見ない」をおすと表示されなくなるよ!
切ないゼ,ベイベー(涙)
Hello!i'm “samurai japan”.i'm fine!! うーむ…切ないお話!!スゴーイ!!凛花さん,文章力すごい!!((短文すぎね!? んじゃ,アディオース☆アッシュ・グレーッテル(意味不明)