短編小説みんなの答え:3

琥珀糖みたいな恋をした

琥珀糖みたいな恋をした。 甘くて、爽やかで。 きっかけは高校の入学式。 僕は自分の席を探して座った。 これから始まる学校生活に不安を抱きながら。 ふと、校庭の桜を見ようと窓側に視線を向けると。 そこには、桜よりもずっと綺麗な君がいたんだ。 長めの黒髪、切れ長の目、透き通った白い肌。 新品のセーラー服が、君の美しさを引き立てていた。 「ん?」 ふと、君は僕の方を向いた。 すると、とびきり綺麗な顔で笑った。 その笑顔を見ただけで僕は恋に落ちたと分かった。 「悠ー?聞いてんのかーっ?」 僕がボーッとしていると、親友の海斗がつん、と僕の腕を指でつついた。 海斗は中学の頃から特別仲が良かった。 臆病で慎重派な僕と、怖いもの知らずで勇敢な海斗。真逆の性格が、磁石みたいに僕達を親友にしたのかもしれない。 「悠?」 海斗がじっ、と僕の顔を覗き込む。 「わあっ!?」 びっくりして椅子から滑り落ちる。 そんな僕を見て、海斗は整った顔をくしゃくしゃにしてニヤニヤと笑う。 「おいおい!そんなに驚くなよぉ!さっきから声掛けてたろ?」 海斗が僕のおでこをこつ、と叩く。 だってしょうがないじゃん。彼女に見とれてたんだから。 僕は椅子に座り直して、またぼーっと彼女を見る。 すると女友達と話すのをぴたりと辞め、彼女は僕らのいる窓際へ向かって歩いてきた。 「2人とも、何やってんの?」 長めの黒髪がさらりと揺れ、淡いバラのシャンプーの香りが僕の鼻をくすぐった。 「いや?さっきから悠がぼーっとして話聞いてねーんだよ。」 海斗が言うと、 「大変!熱があるんじゃない?大丈夫、東雲君!」 手を僕のおでこにぴたりと重ねる。 僕の頬がリンゴが熟れたように真っ赤になった。 それを見て、海斗がかかっ、と笑う。 「ははっ!な訳ねーじゃん。でも流石医者目指してるだけあるな!よっ!透華先生!」 彼女…透華ちゃんは照れたように笑う。 「もう!からかわないでよ!でも、熱は無いみたい。東雲君、しんどかったら言ってね?」 と、透華ちゃんはにこっと、あの笑顔で笑う。 透華ちゃんは、学年トップの成績を誇る、綺麗で華やかで…。でも言葉は甘くて優しい。 まるで琥珀糖みたいな女の子。 僕はそんな透華ちゃんが大好きだった。 僕みたいな凡人が、透華ちゃんと付き合うなんて、到底無理なんだろうな。 でも、もし付き合えたらー。 「人生薔薇色なんだろーなー。」 1人、部屋でそう呟いた。 ふと、鏡で僕は自分の顔を見る。 大きい目、白っぽい肌、サラサラの前髪。 女の子っぽくて、カッコイイとは到底言えない顔。成績もどちらかというと悪め。運動は全然できない。所属している写真部でもいい写真は取れなくて、退部を考えてる。 「釣り合わないよ…」 つい、そう呟いた瞬間。 ピコン、とLINEの通知が鳴った。 相手はなんと透華ちゃんで。 LINEの内容はと言うと、 『話があるから、今電話できる?』 という内容だった。 びっくりした僕は返事も送らずに透華ちゃんに電話をかけた。 直ぐに繋がり、透華ちゃんの声が聞こえてきた。 『あ、東雲君?ごめんね、こんな時間に。』 「だっ、大丈夫だよ!どうしたの?」 僕はオロオロしながら透華ちゃんに聞く。 『実は東雲君に聞きたい事があって…』 なんだろう。もしかして告白? 僕の心臓がどくりと音をたてる。 『海斗君って、好きな子いるのかな…』 僕の目の前が真っ白になった気がした。 「2組の板橋君と姫野さんが付き合ったんだってさ。」 「えっ!まじ?美男美女じゃん!」 「うん。姫野さんからの告白らしーね。」 「おおー!積極的ーって、噂をすれば。」 隣のクラスの女子が指さした先には、仲睦まじく話しながら笑う海斗と透華ちゃんだった。 その姿は、2つの琥珀糖が溶けて混ざりあったように美しかった。 僕は涙を流しながら笑った。 それは甘くて、爽やかで、まるでー。 琥珀糖みたいな恋でした。

みんなの答え

辛口の答え

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好きです(急な告白)

読んでてきゅんきゅんしました! 甘酸っぱくて切ないですね…。 ストーリーが綺麗でめちゃくちゃ好みです!


魅力的な話だね!

☆Hello★  舞(まい)です♪ 名前覚えてくれるとうれしいな♪ 【本題】  魅力的~。(*^ω^*) 完璧な恋愛小説だよ!  恋を琥珀糖に例えている所がステキ★ わたしは「それは甘くて、爽やかで、まるで-。  琥珀糖みたいな恋でした。」  という文章が気に入ったよ♪ もう、サイコ~!!


比喩で琥珀糖が使われているのが◎!

Hi(^^♪My name's Uno(*´・ч・`*) ☆*: .。. o本題o .。.:*☆ 比喩で琥珀糖が使われているのが◎! Have a nice day(*^^)v Thanks for reading(*'ω'*)See ya(^^♪


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