短編小説みんなの答え:5

くそ猫とくそニート。

「あ…、もう昼か…。」 いつも起きた時には昼だ。起きても何もないのに、流石にもう寝ることはできない。 汗くさい敷布団を横に押し付けて、ひんやりとした床に寝そべる。私の頭も十分くさいようだけど。 三日間もシャワーを浴びていなければ臭くもなるだろう。それより猛烈に腹が減った。何か食いてぇ。 こんな不健康な生活始めたの、いつからだったっけな…。 私はもう23歳。親元から離れた一人暮らしの独身女だ。未だ親の金に頼っている。 男と関わるのはもう散々だ。特にどうってこともなかったんだけど。 男じゃなくても私になんて近寄りがたいだろう。 もう、しばらく外にも出ていない。久しぶりに散歩でもしようか…。 シャワーを節約しながら浴びて、カスッカスの歯磨き粉を使って歯を磨く。 節約くらいしないと、家賃も払えない。この前だって大家さんに長々と説教されちまったから。 外に出るのも案外いいもんだな。毎日は勘弁だけど。 中学生たちがキャッキャ言いながら戯れてる。私にもこんな時あったっけなぁ…。 自分が中学生だった時には何も感じなかったのに、今になっちゃキラキラと見える。 そんなことを考えながら歩いていると、足に何やら箱が当たった。 「まおぉーう」 足から声が聞こえたもんだから、本当にびっくりした。 何だこれ、猫か?今時捨て猫とかいるんだ。それにしても可愛げのない鳴き方するもんだな…。 猫がギロッと私のことを睨め付けた。人間に、なんか嫌な思い出でもあんのかな。 「…。」 何だか、その猫と自分を重ねてしまった。 人間に嫌われ、人間を嫌い、一人でいる今の私。 この猫も、もしかしたら私と同じなんだろうか。 「おい猫、お前捨てられたのか。可哀想になー。金の事情で飼うことはできないけど、話し相手になってくれねぇか?」 自分で話しかけながら、自分で呆れる。全く私もロマンチストなものだ。 「むあーおぉ」 と低い声で鳴いた。何だか本当に猫と会話してるみたいで、言ってることもわかる気がした。 「キャットフードをくれって?そんなもん私が食べたいわ。無理無理。」 その後色々と雑談(妄想)をした。猫とはいえ、話し相手がいるだけで何だか軽くなった気分になる。 その後、毎日その猫のところへ行った。いつか飼い主が見つかるかもしれないから、できるだけ多く会いに行った。 隣のおばさんからもらった魚をほんの少しだけ持って行ったりしながら。 ある日、気がついた。この猫のお腹の中には、赤ちゃんがいる。 「お前の赤ちゃんも、愛想の悪い猫なんだろうなぁ。」 そんなことを言ったけど、本当は見てみたい。こいつの子猫。 最近やけに猫の調子が悪い。ぐったりとしている。もうすぐ生まれるんだろうか。 今日は雨だ。朝、雨の音に気づいて一番に考えたのがあいつのことだった。 早くあいつに傘を持っていかないといけない。走って、あいつのところに行った。 「いでっ!」 雨ですっこけたけど、それよりも先にあいつだ。猫は濡れるのが嫌なんだろう。 やっと猫のところに着いた。何か、あいつより高い鳴き声が聞こえる。 「みあーお…みぁーお!」 「はっ…やっと産まれたのか…!!よかったな!猫!…猫…?」 数匹の子猫を見た後、何だか猫の様子がおかしいことに気づいた。まさかと思って、脈を測る。 「え…おい…これって…。」 脈がない。猫は、息してないんだ。 「おい、起きろ!!早く!お前には子供がいるんだろ!?早く起きてあげねえと…!!こいつらが悲しむだろうが!!」 私は猫を揺さぶって起こそうとしたけど、猫は起きなかった。 それ以上、私はしばらく何も言わなかった。雨で、目から流れる水を紛らわせる。 「…分かった。お前の子供は、私が引き受けた。」 眠りについた猫に箱の中に敷いてあった毛布をかぶせ、傘を置いて猫のところを離れた。 絶対にあいつの子供を誰かに引き取らせるために。私は傘もささないで、そこら中を走り回った。子猫を抱き抱えて。 絶対守るからな、見とけよ、猫。安心しろ、くそったれ。

みんなの答え

辛口の答え

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神さまー

うますぎ神。さいっこう


すごーい

すごぉーくぅ いぃ おはなしだねぇ


もんげーいい話でした

こんにちは!文系女子です。 [本題いぃぃぃい] 主人公さんが徐々に成長していっているすごい作品ですね…! (根がいい人なのかも) 猫に向けてくそったれといいつつも 愛情があることを示す… ド好みです_(┐「ε:)_ 素敵な作品ありがとうございました!


いいお話だね!

Hi(^^♪My name's Uno(*´・ч・`*) ☆*: .。. o本題o .。.:*☆ いいお話だね! Have a nice day(*^^)v Thanks for reading(*'ω'*)See ya(^^♪


凄い

こんにちは、???です。 本題 本当に良かったです。 主人公の猫に対する思いがはっきり言葉では書かれていないけど、愛情に変わっていくところが凄く良かったです。 最初は何で猫がくそ猫なんだ?と疑問に思う部分もあったんですが、読み進めていくうちに主人公が猫に最後に「くそったれ」というシーンでくそ猫というタイトルは主人公が猫に対する思いなんだと考察しました。(勝手な考察、すみません) これからも頑張ってください!


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