違う、私、あなたがいいの
私は三田沙里矢(みたさりや)。大学を卒業したばかりの、社会人1年生だ。そんな私には、3日前から、彼氏がいる。彼の名は、神田優(かんだゆう)。温厚で気がきく、とっても素敵な方だ。会社でも順調だし、思ってもいなかった素敵な彼もできて、なかなかいい人生だと思う。 ーーーある日ーーー 私は、優くんと歩いていた。今日は、優くんから誘ってくれた初デート、おしゃれなカフェ巡りの帰りだ。 「あっ」 突然、腕を引っ張られ、こんな都会にいあったのかというぐらい人気のないところに連れて行かれた。頭を殴られて、地面に倒れ… 「沙里矢っ」 ついてきてくれていたのか、優くんが助けてくれた。でも、代わりに、優くんが連れ去られてしまう。追いかけたいけど、頭を殴られたばかりで、まともに歩けない。やがて誘拐犯?は、軽トラに乗った。優くんは、助手席に乗せられていた。意識を失っている。こっそりドアを開けて、連れ戻そうとした時…軽トラは走り去ってしまった。 「っ」 悔しい。悲しい。辛い。寂しい。 突然、ハッとした。私の優くんへの愛は、こんなに浅いものだったのか。心から優くんを愛していたんじゃじゃないのか。 そう思った途端、私は走り出していた。人目も気にせず、ヒールが折れても。森で荊が刺さっても、小川があっても。 ー不思議と、道はわかっていた。 やがて、森の奥の、泉についた。優くんを探してキョロキョロすると、30歳後半ぐらいの男性がいた。あなたが犯人ねと怒鳴りたかったが、できなかった。 男が言った。 「わたしは神だ。人間は残酷で、パートナーも周りに自慢したいだけと聞いてな。天使たちに協力してもらったんだよ。」 「あなたが、優くん?」 「そうだ。心の優しい君には、素敵な男との出会いを与えよう。」 「違う、優くん、それなら、もうもらっているわ。」 「?」 「私にとって、愛している人は、あなたなの。新しい男との出会いが欲しいわけじゃないわ。違うの。私、あなたがいいの。家族以外に、こんなに強く思った人は初めてよ。お願い、あなたと一緒にいたいの。でも一つ、言いたい。人間は、そんなに残酷じゃないと、私は思うけど?」」 「そうか…」 ーーー10年後ーーー 沙里矢は、アメリカの観光地で、たくさんの人々の注目を浴びている。展望台の冠を被り、海に向かってたいまつを掲げて。
みんなの答え
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ラストが好きです!
にゃん. はじめまして・色彩です はじめのほうは恋愛小説かな? と思って読んでいたんですけど… 期待を裏切られました! もちろんいい意味で 優くんが神様ってだけでもうラストとしては十分なのに・アメリカの自由の女神像につなげるところがもう才能としか言えません 読者を楽しませてくれる・最高の小説だと思います 「自由の女神」とはっきり書かずに・あえて曖昧な表現をしているのも好きです 「あなたと一緒に」という台詞で・紗里矢ちゃんも神・女神様になったんだなあって感動しました 長文申し訳ありません 素敵な小説・ありがとうございました
これ、好きすぎる…!!
どうも、りんねです!年下から失礼します… さて、本題ですが。 あれ?この小説… 素晴らしすぎません?! 小説を読む上において少しのことで読まなくなる私のことを、こんなに魅了するとは…!!これって、あの、自由の女神、ですよね…?素晴らしすぎる!!まず、話し方がドタイプです…それと、意味がすごいわかりやすくて。あと、台詞がいちいち天才すぎませんか。題名が意味わかんないとかないし、「人間は、そんなに残酷じゃないと思うけど?」これ、すごい好きです。この、文だけでわかる、本当にそう思ってんだろうなあ、っていう。 結論、麗空さんは天才!さよなら!