伝えられない、私の傷。
あの子は優しくて、さり気なく気配りができて、勉強も、運動も、私より上手で、料理もうまいんだって。 でも、私はそういうの関係なくて、ただ、自分と仲良く接してくれるところをみて、そう思うようになったんだ。 この前彼に夏祭りに一緒に行かないかって誘われたんだよね。 それにしても、今更すぎるけどなんで私を誘ったんや、、、?まぁ、軽くおしゃれくらいはしていきますか。 と、思って布団に寝転んだが、楽しみすぎてその日は全く寝れなかった。 ー夏祭り当日ー 詳しい集合場所とか集合時間とかは、グループラインを見て準備をした。 制服のときの私は、くっそダサいからなー。ちょっと、これとこれを着てみて、、、 私服でイメージを覆せる感じが良いかなーなどと考えている間に時間が経ち、結果的にはギリギリ5分前に到着。 我ながら結構できたと思う。まぁ、いつもの服装がダサすぎるから、無駄な伸びしろが増えてるわけなんだけどね、、、。 そして、まだ来ていない子達を待っている間は、他のこと個人のトークや友だち追加などをしあっていた。 にしても、ちょっとおしゃれしすぎたかな、? みんなにもうちょっと合わせてくればよかったぁ、、、。これに関しては結構後悔した。 「みんな集まった?じゃあ行こっかー!」 そう誰かが言ったのに反応して、みんなが歩き始めた。 あの子、スタイルいいなぁとか、あの子、おしゃれだなぁとか、そんなことを考えながら、みんなと一緒に夏祭り会場へ向かって行く。 本当は自分で選んだのだけど、私服おしゃれだねって言われたら、母さんに選んでもらったって言った。 母さん、ごめんよ。みんなより盛りすぎてて恥ずかしいから、言い訳させておくれ。 あの子と、私と、もう一人男の子がいて、その子達と談笑しながら歩いていった。 他にも女の子がたくさんいるんだけど、謎に距離が開いてるんだよね、、、。なんでだろ? そして、暑いなぁなどと言いながら、夏祭り会場へ着いた。 結構早い時間だが、それなりに人が集まっている。 まず最初に、ヨーヨー釣りの屋台へ行った。 順番が来たので、私もいざヨーヨーを釣る。結果的に3個釣れた。 持って帰れるのは2個までだから、2つ選んで、別に2つあってもなぁと思ったので、、、 最初に一緒に来ていた、もうひとりの男の子にあげることにした。 喜んでくれたので何より。にしても、彼はどこにいったんだろ?人が多いからすぐ見失うよねここ。 あ、くじ引き並んでたわ。屋台の前に行列ができてる。人気なんだなぁ。 まぁまわれる屋台も少ないから、その後はあっちに行ったり、こっちに行ったりを繰り返した。 途中で自分が入っている部活の先輩にカレーが美味しいと教えてもらったため、カレーを買って、パクパク食べた。 私が、マスクを外したときの顔を隠して食べているのが気になったのか、あの子と、ヨーヨーを上げた男の子がなんでと聞いてきた。 マスクを外したら、絶対幻滅されるからですなんて言えないし、、、。 あの子「顔にコンプレックスがあるわけでもないんだし」 そう言われた瞬間、ちょっと悲しくなった。私はコンプレックスと言うか、トラウマがあるから見せたくないのに、、、。 昔、私はいじめられていた。 多分、容姿が醜かったのもその原因の一つだと思う。 それに加えて、引っ込み思案だったり、あまり人と接触をするのをしたがらなかったというのもあった。 すっごく辛かった。いじめられるほど自分は嫌われていたから。それが事実として私に刺さってくる。それが一番、嫌だった。 そういえば、彼には昨日、あの話をしたっけ。 私には幼稚園のころに初恋がいた。 その子のこと好きだったけど、東京に引っ越したって。 でも、多分、彼は私の初恋のこのことを、男の子だと思ってるだろう。 私は、私が好きだったのは、正真正銘の女の子だなんて、思わないのだろう。 もういじめられたくない。嫌われたくない。言いたくない。だから見せたくない。 でも、言えない。 少し心残りを感じながら、夏祭りは終盤になった。 なぜだか、彼と一緒にいるのが私だけ気まずく感じていた。 なんだか、胸が痛む。昔たくさん刺された傷の跡が、また痛むかのように。 彼のことは、キライじゃなかった。むしろ好きな方だと思う。 それに、昨日は相談にだって乗ってくれた。 だけど、このことを知ったら。どんな反応をするだろう、どんな返事をするだろう、 これは誰にも『伝えられない、私の傷』だ。
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すご
奥が深いなぁーって思いました!! すごくクオリティ高くてうらやましいです!! 今の時代っぽい小説ですごく目の付け所がいいと思いました。